誰にも頼まれてないけど (笑)、フィギュアの真央ちゃんの雰囲気に合いそうな、繊細で可愛くて暗くない曲を探していたら、ポール・モーリアを思い出した。
黒い闇の夜がきて、
「恋はみずいろ」、「エーゲ海の真珠」、「薔薇のメヌエット」…ちょっと深みが足りないし、壮大なところがないけど、ほぼぴったりじゃない?
「恋はみずいろ」って英語でlove is blue、原語のフランス語ではl'amour est bleu。「恋は青い」とか「愛はブルー」とも訳せるけど、「恋はみずいろ」になったのはやっぱり曲の雰囲気だよね。名訳だ。
歌詞も日本語だと
また少なくとも青は空の色として使われていて、絵的にも青い空と青い眼の男性、水にたゆたい、揺れる女心とイメージがわく…
そして英語の歌詞。
わたしの恋は灰色。
あなたがいなくなって凍てつく心。
わたしの目は真っ赤
あなたを想ってひとりベッドで泣いているから。
嫉妬に狂ったわたしは、(注:嫉妬の色として緑が使われています)
あなたを信じられなくて、別れが来た。
二人が出会ったころ、
太陽はあんなに眩しく輝いていたのに、
愛は終わり、
今は虹も消えた。
あなたを想ってわたしはひとりぼっち
二人の愛は終わってしまった。
あなたがいない世界はブルー。
これは正直暗すぎて絶句しちゃった。空も海も出てこない。ブルー= 憂鬱。マリッジブルーやマタニティブルーのブルーだね。ここは「みずいろ」とは訳せない。英語のlove is blue は「恋は憂鬱」または「愛はメランコリー」かなあ。
↑こういう絵しか浮かばない
内容が失恋女の未練と後悔だけだもん。日本語の「恋はみずいろ」とはかけ離れてる。
フランス語の原詞を、思い切り可愛らしく意訳すると日本語版になり、思い切りネガティブにアレンジすると、英語版になるって感じ?同じ曲なのに原語によって、訳によって、中身がこんなに違うってびっくり。有名な曲なのにね。
日本語歌詞→フランス語歌詞→英語歌詞のように事態が進展した可能性もあるか (笑 ← ない)。それにしても、日本で「恋はみずいろ」およびポール・モーリアが人気だったのは、歌詞によるところが大きいと見た。そしてやはりチェンバロを使ったポール・モーリアのアレンジには日本語版の歌詞が一番合ってる、と思います。