まぁ!研究熱心に様々な酵母と生活していました。
確かに当時は小麦粉と水だけの元種(日本ではこれをサワードウと言うようです)
レーズン酵母液から作った元種、りんご酵母液や甘夏酵母液から作った元種など使い分けていました。
でも正直、どれも同じようにパンが焼けるサワードウなので一種類で充分です。
サワードウ→直訳:酸っぱい生地
ザウアータイク(ドイツ語)→直訳:酸っぱい生地
つまり、サワードウとは粉の種類や何酵母かを定義されているものではなく、
空気中に浮遊する、又は植物に付着している野生酵母に頼って発酵、培養させたもの全体を指します。
酵母は糖をアルコールと炭酸ガスに分解する微生物なので、市販の製パン用イーストであっという間に発酵させることに比べ、長い時間を発酵に要する自家製酵母パンは、その過程で多くの糖を分解し、糖が体内に吸収されるのを抑制出来るのです。
ところで、私の酵母種の履歴はなかなか面白いく、
最初は全粒粉と水だけで酵母を起こし、その後ライ麦全粒粉で培養されたり、
やっぱり色白のパンがいいな♡と普通の強力粉で種継ぎを繰り返されるうちに真っ白に変わり、
元気がなくなると水の代わりに(気付け薬の役割で)レーズン酵母液や甘夏酵母液を与えられ、、、もはや雑種元種となっています。
でもこの子が無限の可能性を秘めていて、間違いなく美味しいパンをもたらしてくれます。
あくまで私自身のパン作りにおいてですが、
酵母液は基本的に初種起こしと※気付け薬に使う以降は出番がありません。
酵母液は水と置き換えてパン作りに使えるのですが(ストレート法)、発酵にかなりの時間がかかりますし、食パンのように縦に伸びる力は期待できないので私はストレート法でパンを焼きません。
こちら👇両方とも自家製酵母元種のみ(ドライイーストのトーピングなし)で焼き上げた山食ですが
ストレート法だとこう言う釜伸びのパンは焼けないのです。
元種は基本的に粉と水だけで継いでいくので、私の場合は酵母液は様々な要因で元種の発酵力が弱ってしまった時の気付け薬としてフィーディング時に使っています。
年が明けて、
今まで継いで来た甘夏酵母液(酵母液も継げます)が残り少なくなったので、新たに少量のレーズン酵母を起こすことにしました。
甘夏酵母液を少し加えるのは発酵を速やかに開始する着火剤の役割としてです。
残った僅かな甘夏酵母液は、レーズン酵母液が失敗したときの保険として湯冷ましと蜂蜜を加えて種継ぎをしておきます。
真冬は気温が低すぎて発酵されにくいのですが「着火剤」のおかげで二日ほどで泡が出始めました。
その泡の勢いが少しずつ増します。
私が起こす酵母液は蓋を開けると溢れ出るほどの発泡力はないのですが、オリが沢山出来ます。こちら甘夏酵母液。底にオリが溜まっていますよね?
発酵過程の炭酸ガスの勢いよりもこの👆👇オリが酵母液には大事(そして出来上がりの目安)なので、
「ネットで見るような爆発的パワーがない!」と焦らないで下さいね
オリの溜まり始めはこんな感じ
ここから2〜3日でこのようになります。
ここまで来たらそろそろ発酵を切り上げて良さそうです。
この後酵母液を冷蔵庫で一晩休ませた後,よく振ってから濾します。
私はここで並行して進めていた甘夏とレーズンの両酵母液を一緒にしてしまいました
「何由来の酵母液」と言うのは私にはあまり重要ではなく、強さが一番大事。
と言うことで、雑種の酵母液の完成
1カップにも満たない少量ですが、私には十分です。
ここまでオリが溜まっているのはとっても強い、頼れる酵母液だという証拠なのですよ
※使用時はよく振ります。
酵母液も、そこからの元種起こしも時間は多少かかりますが難しい事はありません。
そして元種さえできれば、半永久的にパンを焼き続けられます。
私は酵母起こしと自家製酵母パンに関わることは100%独学です。
始めたばかりの頃は夜通しネット記事を読み漁りましたし、インスタでは世界中のサワードウ系のポストを追って追って追いまくりでした
パン作りは奥が深くて、飽きることのない一生の趣味だと思います。
真冬の酵母起こしは適温の確保が難しいですが、真夏は傷みやすいので初トライにはオススメできません。
今年こそ、自家製酵母パンを始めようと思っていらっしゃる方は、今のうちに理論を頭に入れておいて、春になったらレーズン酵母液作りを始めるのがいいかもしれません