昨日の夜ごはんに夫のリクエストでガスパチョを作りました
ガスパチョはスペイン、アンダルシア地方発祥の野菜の冷製スープ

ジャガイモの冷製ポタージュのヴィッシソワーズなどは材料を火にかけて作り
完成したものを冷やすのに対してガスパチョは調理の過程で火を使いません
材料の生野菜とパンと調味料(と言ってお塩と少量のビネガー、オリーブオイルだけですが)を
ミキサーやハンドブレンダーで撹拌するだけ
飲むサラダのようなものです

実は私はヨーロッパで生活する前まではこのガスパチョが苦手でした
例えお料理が美味しいお気に入りのレストランのものであっても美味しいとは感じなかったのです
お野菜の青臭さが幾重にもなって、それこそカブトムシにでもなった気分ガーン

それが数年前、夏のバカンスで夫とアンダルシア地方を訪れた時に本場のガスパチョの美味しさを知り
行く先々のバルでは必ずオーダーしました
一回美味しさがわかると、今度はお店それぞれの味の違いが楽しくて
「私はここが一番好き」とか「昨日のバルのが好きだった」とか
ガスパチョと一口に言っても色々なスタイルがあったり、味の方もニンニクが強く利いているとか
パプリカが・・・またはキューリが主張しているとか
一つとして同じ味のガスパチョはありません

調味料はほとんど塩のみで、素材(野菜)の持つ香りや甘み、辛みだけでここまでの世界を
作り出せるのですから、なんて魅力的なそして奥の深いお料理でしょう

アンダルシアから戻ってしばらくは「あの味の再現」に夢中になり
すると今度は「我が家の味」の追及へ・・・
ガスパチョはお野菜の状態で大きく味が変化するお料理なので
その時々の条件で塩加減を変えたり、水分量を増減させたり、使うお野菜の配合を変えたりと
作っているときから「どんな味に仕上がるかしらニコニコ」と楽しみです


下ごしらえはこのようにします
私はミキサーではなくハンドブレンダーを使うのでバゲットは少量のお水でしっとりとさせています

これらをお鍋に入れて撹拌します

完成したら涼しげなガラスの器で頂きます
ピリリとニンニクが利いて、お野菜たっぷりで食が細くなる夏にはぴったりですよ音譜