アール・ヌーボーとペーストガラスのブローチ | こよなくマムのアンティーク*Vitamin*

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長年ヨーロッパの家庭で愛されてきたアンティークの数々
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スターリングシルバーとペーストガラスの美しいブローチをこよなくにUPしました。
いつまでも拙い写真で申し訳ないのですが、素敵さをお伝えしようといろんな角度で撮影してみました。


ダイヤのように埋め込まれているストーンはペーストガラスといわれるものです。
これからの卒業式やパーティーなどのフォーマルな装いにも素敵ですね。
アコヤパールのブローチも素敵ですが、違いがわかるかたにはこんなアンティークのブローチがお洒落でお薦めです。

スターリングシルバーにペーストガラスのアールヌーボーブローチ 

スターリングシルバーにペーストガラスがはめ込まれたアールヌーボーのブローチです。作りの良い素晴らしいブローチです。エレガントで上品なブローチです。
サイズ:W4.2×H4.3cm。1910年代頃イギリス。


アール・ヌーボーとペーストガラスについてまとめてみました。

アール・ヌーボーについて

「新しい芸術」という意味のフランス語。

産業革命によって、モノが大量生産されるようになり、機械化による粗雑なデザインの商品が世の中にあふれかえるようになったことを憂いたウィリアム・モリスが、日常使いの商品の中に芸術性を取り戻すことで社会を再生しようと19世紀のイギリスで起こした「アーツ・アンド・クラフツ運動」が源流。中世のギルド精神、自然界のモチーフの研究、洗練されたフォルムへの回帰などの推進を柱に、やがてゴシック芸術やケルトなどのフォークアート、それにジャポニズム(特に浮世絵)などの影響も受けつつ、誕生したのがアール・ヌーボー。
ヴィクトリア時代が終わり、貴族のための芸術から産業革命によって主役に躍り出た中産階級のための芸術へと大きく時代が変化するなかで生まれた。

デザインの特徴は「流れるような曲線の多用」「左右非対称」「鳥類や哺乳類などの動物だけでなく身近な自然を感じさせる植物、昆虫などのモチーフを多用」(たぶんに日本の影響といわれている)。極端な装飾性。
デザインの特徴をすぐに思い浮かべることのできる作家は、ミュシャ、エミール・ガレ、ラリック(ガラス工芸家)、など

しかし、1914年に始まった第一次世界大戦は、アール・ヌーボーのような女性的、耽美的、装飾的なデザインにふさわしくなかった。アール・ヌーボーは30年足らずで、次のアール・デコに席を譲る。

ペーストガラスについて

ペーストガラスはガラスを宝石のようにカットしたもので、カットしやすい鉛を多く含むガラスが使われました。 ダイヤのように美しくカットされたガラスストーンを繋いだネックレスやブローチなどがヴィクトリア時代頃から作られていたようです。
ダイヤや宝石の代用品として作られたのがペーストガラスです。
現代の精巧なガラスのラインストーンなどと違いちょっと不揃いの温かみのあるペーストガラスは味わいがあります。

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