その昔、農閑期に入ってから日頃の仕事に疲れた体を癒したり、

高齢者へのご褒美だったり、療養目的だったり、長期間温泉に入る湯治は日本の文化でした。

 

自分も小さい頃に祖母と一緒に遠刈田温泉に行った時の写真が残っています。

妻も祖母と一緒に湯村温泉だったか身延温泉に行ったとか。

 

小さい頃はともかく、うちは湯治というのに行ったことがないなあ、と思いたって

妻と一緒に今週山形の豪雪地帯にある肘折温泉に行ってきました。

昔は米や野菜を持ちこんで自炊するのが主流だったかもしれませんが

もうそういう時代ではないかと思い、2食付きのプランを予約。

1泊2日では普通の温泉旅行と変わらないので、あえて2泊3日にして

中1日は風呂に入って、寝て、酒飲んで食べてのグータラ三昧を計画。

 

肘折地区は冬の間テレビで、「現在の積雪は3m何十センチになった」とかで出てきます。

青森の酸ヶ湯、新潟の津南も積雪が多くてテレビに出てきますが、大蔵村肘折は冬に

「地面だし競争WorldCup in 肘折」というイベントをやるところでもあります。

3mだかの雪が積もっている原っぱのようなところで、穴を掘って地面まで早く

到達したチームが勝ちと言うゲームです。

 

そんな肘折温泉には、山形新幹線の終点新庄駅から大蔵村の村営バスで向かいました。

その名も、おおくらくん。

 

車窓からは雪の鳥海山が見えました。

 

小一時間かかって肘折温泉に到着。

このような細い道路の両側には旅館がたくさん。

銀山温泉は大正ロマンで有名ですが、ここも風情がある温泉街です。

 

温泉街に並行して流れる川のたもとには桜が咲いていました。

 

泊まった旅館の風呂はかけ流し温泉です。

「肘を折った老僧がこの地のお湯に浸かったところたちまち傷が癒えた」

というエピソードが残る肘折温泉の開湯は西暦807年といわれています。

泊まった旅館は400年前からあると、旅館の方が説明してくれました。

 

                    続く