思うに このブログは当初 本のレビューや思ったことをクリップしておく 純然たる日記ブログだったはずだが いつからか 模型専用ブログになってしまった。
最近 目新しい事も特にないので 小説じゃなく 毛色の変わった本でも読もうかと 市の図書館から借りて来た
世界「最悪」航空機大全
まずタイトルの 世界「最悪」ってのは そういうシリーズがあり 煽り釣り程度として深く考えないでおきましょう
モデラーさんならおなじみの 「世界の駄っ作機」と似てるが
この本が海外出版(翻訳物)なので 似て非なるものとして
珍機 妙機 試作段階 はたまた構想 根幹から失敗の機体150機の紹介。
ざざっとケースを挙げると
◆技術的欠陥
うるさい 騒々しい 計算ほど能力が出ない メンテナンスしにくい
まずもって人間が操縦しにくい
◆用途が不明
攻撃機でも火力を要するものか 飛行性能を生かしたいものか曖昧。
◆ごちゃまぜの要素
エンジンの性能が優れないのに コストありき
機体が軽いのに 爆撃機 輸送機にしようとした
◆根幹から違う
航空機性能の高さを優先して 戦闘機として十分な火力を持たせなかった。後付けの装備では攻撃性能 航空機のポテンシャル共に下がってしまった。
◆政治状況ー戦況を読めない
戦時下であれば実戦ー戦況に応じ開発ー投入されるのはドイツ 日本でも数多いが アメリカ イギリスも大概で 米ソ冷戦下に 巨大な爆撃機をそうも 生産しても…(と後の世代では言えるのだが)
◆壮大過ぎるロマン探求と高いコスト
アメリカは大きな夢と莫大な費用を費やしたにもかかわらず 自前で超音速旅客機を完成出来なかった。
◆企業に生産能力がない。
ほどよい性能 ほどよいコストではあるが 企業に受注生産能力がなく まごついていると そのシェアは大手に奪われてしまっている あだ花的><
とまぁ失敗は数知れず。なかには尊い人命が失われたケースも多々あるが 航空産業の変遷とでも呼ぶか エジソン的な発想の「失敗から学ぶこと」は必ず今にフィードバックされてるし
飛行実験団(岐阜基地)をしかり 量産されなかったから失敗ではないと捉えてもどうか。
アメリカみたく何十兆円単位での損失はどうかと思うが…
監訳者のあとがきも 「ジョーク ユニークを前提ではなく資料集」と位置付けている。