露呈の敗戦
新人ならぬ快投を重ね
ここ数試合は勝てていないものの
鮮烈なデビューを果たした唐川
しかし彼の弱点が
モロに露呈してしまった一戦だった
敢えて言うなら
敗戦したことにより
この弱点が寄り浮き彫りになり
彼自身をして
自分の短所を寄り自覚できたことは
悪いことではなかったと思う
その短所、弱点はすなわち
ランナーが出たときの投球術だ
これはまさに
玄人の技としての
「術」と呼ぶべき高度なレベルの話なのだろうが
プロの世界はそうした
ほんのちょっとのほころびを見逃さず
相手はその僅かな隙を突いて攻撃してくる
そのほころびは
彼のモーションは盗まれやすいのか
ランナーを気にするあまりに
打者への集中力がそがれ
或いはクイックモーションを意識するあまり
球威が落ち
痛打される傾向に現れている
牽制が下手なわけではないし
ボールを長く持ったり
投球のタイミングを変えたりと
新人らしからぬマウンド捌きをしているが
序盤の4回までに相手に3つの盗塁を許し
しかもほぼ完璧に
モーションを盗まれていることを考えると
何か癖があるのか
フォームに傾向があるのかは分からないが
いずれにせよ
相手はチーム一貫して
「唐川からは走れる」と言うスタイルの
攻撃を繰り返してきた
この「走られる恐怖」は
「走られる屈辱」にも等しいと言えよう
この恐怖であり屈辱を
いつか振り払い、雪辱しなければ
どのチームからも同じような攻撃に晒され
唐川の本来の投球を維持していくのは難しくなるし
チームとしての対策を立てなければならなくなるだろう
敗戦の意義を探るのは
結果がすべてであろうプロの世界としては
果たしていかがなものかと思うが
意義ある敗戦と思わなければ
あまりにもふがいない敗戦をしたチームを
酒の肴にする気さえ起きなくなってしまう