食欲も戻り普通に元気になってきた。

例によってラーメンやカツ丼が食べたいとか、寿司も天ぷらも食べたいという衝動が湧いてくる。

病気になる前は、割と厳格な糖質制限を10年近くやっていたので、ラーメンやカツ丼なんて年に二、三回も食べなかった。妻も不思議がって、最近どうしたのと言っていたが、ガンで痩せたというのが嫌だし、元々の大好物だっただけ。再び食べ始めて思うが、炭水化物は美味しい!

そして、毎度の抗ガン剤投与で実感するのは、口から食べられる有難さ。カロリー的には輸液で補えるのだろうが、当たり前だが味も何もある訳がない。そう、感動がないのである。

今回入院では、ある日の朝食の納豆に付いてきたネギのみじん切りに感動した (大袈裟か^_^  ) 。抗ガン剤副作用からの回復直後だったので、吐き気と納豆の匂いに一瞬パスしようと思ったが、別皿に用意されていたネギのみじん切りのあの刺激的な香りが優った。一気に食べるモードになり、納豆混ぜご飯にした時のサクサクとしたあの歯応えの心地良さ。

こんなことを書いていると、ネギを不倶戴天の敵にしている人から顰蹙を買いそうだが、言いたいのは、ネギの美味しさではなく口から食べて味わえることの有難さ。当たり前のことではあるが、食べることが生きるための基本、と病気になって再認識した。

勿論、食べられない時に無理して食べる必要が全然ない、のは当然。その時は、素直に栄養補給の世話になるのが良策と思う。