前回の記事では、人事部長との面談の場で入館証を取り上げられ、会社からロックアウト解雇された時の詳細を書かせて頂いた。
私はロックアウトされる直前に、ユニオンが作成した団体交渉申し入れ書を手渡し、その回答を求めたのであった。
気が全く休まらない自宅待機期間
1ヶ月間に渡る恐ろしいPIPの責め苦で、私の肉体と精神はボロボロになっていた。
その上、入館証も何も失って、私は自宅待機をせざるを得ない立場になっていた。
だが、それは有給休暇などと違って、全く気が休まらない休み期間であった。
なぜならば、自分の今後の人生が、会社の回答いかんに掛かっており、しかも会社はまったく回答する気配がなかったからである。
団体交渉申し入れを無視する会社側
そして、回答期限の1週間が過ぎたが、会社からは何の音沙汰もなかった。
「ああ、あとは裁判しかないのか。
勝つか負けるかも分からない何年間もの裁判に身を投じるしかないのだろうか…」
私は半ば絶望に似た、全く先の見えない人生の暗闇の中に放り出されていた。
しかし、ユニオンの人は果敢に挑んでくれた。
「では、相手に電話で回答を催促してみます。」
私はそれに賭けてみることとした。
慌てて参加を回答してきた会社側
すると、その電話の場で人事部長は
「明後日、交渉に参加します」
という回答を寄せてきたのであった。
私は、永久に無視されるかと思っていたので、まさにそれは青天の霹靂であった。
しかし、それはまた私に別の大きな不安をもたらした。
「ああ、どうせ、交渉に形だけ出て、解雇は撤回しないに違いない…」
そんな不安の中、私は団体交渉の日に、ユニオンの事務所に向かった。
1時間前に事務所に着いた私は、綿密にユニオンの人たちと打ち合わせを行って、心の準備をした。
驚くべき会社側の発言
予定の時間にユニオンの事務所に乗り込んできたのは、あの私に解雇を通告した人事部長本人ではなく、人事部のヒラの課員2人であった。
私はてっきり...
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