言語って時代と共に進化しているから、何が間違ってるとか正しいとかの判断が難しいところもあるんだよね。その中でも状況に応じて尊敬語、謙譲語、丁寧語などの敬語を使い分ける日本語は特に難しいと思う。

 

 

僕は若い頃に渡米していたんですが、帰国して最初に違和感をおぼえた日本語が

 

ビミョー

 

でしたね。違和感というより意味がわからなかったです。

 

僕「腹減ったしカレーでも食べに行こうか」

友「ん~ビミョー」

僕「はい?」

友「カレーはビミョーだなぁ」

僕「(だから微妙に何なんだよ)・・・」

 

こんな感じ。僕が渡米する前は、微妙ってそういう使い方しなかったです。ヤバイも似たような感じでした。

 

友「そういえば最近〇〇ってバンドのCD買ったんですよ」

僕「おぉっ!それ俺も気になっていたんだ!どうだった?」

友「ヤバイですね」

僕「へっ?」

友「ヤバかったです。マジで。」

 

曲を聴いたらヤバかったってどういうこと?催眠効果みたいなやつで聴いたら死にたくなったりするとか?とマジで思ったからね。ヤバイの使い方なども聞かずにそのまま同じ友達と食事へ行ったんですが、そこでも出された料理を一口食べて

 

「うわっ!これヤバイ」

 

変な味だったり傷んだりしているのかと思いきや、ヤバイを連発しながら食べているのを見て「ヤバイ」の使い方や意味が自分の思っているものと違うことに気づいたんですよ。

 

使い方が変だったり省略したり海外じゃ通じない和製英語なども。

 

日本って金持ちという意味でセレブと使いますが、英語でセレブやセレブリティというのは有名人や著名人という意味。だから米国では「ポルシェ乗ってるの?うわーセレブだなぁ」という使い方はしないんですよね。

 

それと僕が帰国したばかりの頃の話ですが、友達が「今のうちにアポ取っておこうか」と言ったので「アポ?」と目を点にしていたら「アメリカいたのにアポも知らないんだ?アポイントの略だよー」と笑われたことがあった。アポイントってなんじゃい?って顔をしていたら、マジでアメリカに住んでたの?と小馬鹿にされたんですけどね。それはAppointment(アポイントメント)の略であってアポイントは完全なる和製英語。

 

意外と知られていないのが、持ち帰りの際に使うテイクアウトも米国じゃ通じない言葉のひとつ。基本的に持ち帰りはTo go(トゥーゴー)です。どっかのサイトに米国でテイクアウトは通じないというのは間違い!と書いてあったけど、そりゃ言語なんだから言い回しを変えたりと頑張れば伝わるのは当たり前の話です。店員が店内で食べるか持ち帰るかを確認する際、ほぼ100%「For here or to go?」とだけ聞いてきます。要するに選択肢はFor herかTo goのどちらか。そんな状況でテイクアウトという言葉を使おうとするのは馬鹿か面倒くさい奴か。だって「トゥゴー」の一言で済む話なんだから。

 

僕はテイクアウトと言ったことがないけど、多分それを言ったら「はぁ?」みたいな顔されるでしょうね。「For hereなの?To goなの?」ともう一度聞かれるのがオチ。だからテイクアウトはほぼ通じないと思っていた方がいいはず。意味が通じる通じないじゃなく、余計なことを嫌うアメリカ人との会話で心がけたいのはどれだけ簡潔にわかりやすく伝えるか。

 

話が本題からそれてしまいましたが、言葉なんて現在までずっとアップデートを繰り返してきたわけですから、新しい言葉が誕生するたびに年寄りが顔をしかめて美しい日本語が崩壊するだのと言ってきたんだと思います。違和感のあったビミョーやヤバイも今じゃ何にも感じなくなったし、それどころか自分も使ったりしているからね。的を得てると言う人に必ず「的を射てるが正しい」と指摘する人がいるけど、現在は的を得てるも広く認知されていることから間違いではなくなっているんですよ。たしかに的は射るものであって得るものではないんだけどね。

 

そんなことを思った水曜日の朝でした。長文ですみません。今日も良い一日になりますように!