効率的市場仮説(インデックス投資)が支持される理由 | インデックス投資家からの脱却(アンチインデックス)

インデックス投資家からの脱却(アンチインデックス)

インデックス投資について疑問に感じたこと、インデックス投資に代わる投資法を書いていきます。

反例がいくらでも見つかる効率的市場仮説がなぜ学者や一般の投資家から支持されるのか、その理由を考えてみました。

まず、学者が支持する理由として以下の理由が挙げられます。
・モデル化しやすい・論文が書きやすい
効率的市場仮説は、合理的な投資家しか存在しないという仮定を置くため、とても簡単でモデル化しやすい理論です。
モデル化しやすいということは、そのモデルを使っていろいろ論文が書けるので学者にとってはとても便利です。
学者の飯のタネは(特に社会科学・人文科学系の学者にとっては)、真理を究明することではなく論文を書いて、学会での地位を確立することです。
ですので経済学系の学者は、効率的市場仮説が正しいかどうかは関係なく、「論文のネタとしては効率的市場仮説が使いやすい」という理由から効率的市場仮説を前提としたモデルを想定し、論文を書きます。
その結果、巷には効率的市場仮説の論文が多く出回り、他の理論は隅に追いやられることになります。
例えモデル化できないぐらい複雑な理論を思いつき、論文を書いたとしても、自分たちを数学者か何かと勘違いしているような経済学会からは、
「数学的厳密性がない」とかいう訳の分からない理由で見下されたりします。


次に一般投資家が支持する理由として以下の理由が挙げられます。
・理論が分かりやすい・投資の実践が簡単
サラリーマン等の一般投資家には、詳細な財務分析をする時間などないでしょうし、簿記の知識を持たない人もたくさんいます。
また、投資の金言である「分散は善」の分散を行う十分な資金量もないでしょう。
そのため、「勉強する時間はないけど、資産運用に興味はある」というほとんどの一般投資家は
潜在的な意識の中に「分かりやすくて、実践が簡単(かつ儲かる)」投資手法を探し求めていると考えられます。
そのような人たちには、数ある投資手法・理論の中でも、効率的市場仮説の分かりやすさとインデックス投資が持つ実践の容易さはとても魅力的に映るでしょう。
そして、インデックス投資には十分な「実績」とデータがあります(アメリカの株式市場においては)。
画して一般投資家達には「分かりやすい」、「実践が簡単」、「実績がある(儲かる)」の三拍子そろった理論は完璧に見え、効率的市場仮説・インデックス投資が支持されることになります。

また、感覚的ではありますがこう感じている一般の方も多いと思います
・テレビでトレーダーとかを見ると確かに市場は効率的っぽいと感じる
テレビなどで、ディスプレイを何個も並べて秒単位で取引しているトレーダーや、コンピュータが1/1000秒単位で取引を行うシステムトレードについて見聞きした方は多いと思います。
これを見ると、印象的には市場が効率的なのは正しいと感じます。
しかし、トレーダーやシステムが「合理的」であることは誰が確認し、証明したのでしょうか?
リーマンショックやアジア通貨危機ではシステムトレードの脆弱性が露呈しましたし、人間のトレーダーがミスを犯すのは当たり前の事です。
また、システムに組み込まれているプログラムやそれぞれのトレーダーの相場観によって「合理的な行動」
に違いが出てきます。
システムもトレーダーも「合理的に」全面的に買い進める時に「非合理な」バブルが発生しますし、
システムもトレーダーも「合理的に」全面的に売りを行う時に「非合理な」下落相場が発生します。
要するにトレーダーもシステムも結果的に全く合理的でない行動を「ほぼ全員が」取る場合があるので、
市場は効率的でもなんでもないと私は考えています。


最後に、学者と一般投資家のどちらも効率的市場仮説を支持する理由に
・理論が正しいと思っている
という人もいるかと思われますが、反例がいくらでも見つかる理論を正しいと思う人たちは知能に問題があると思われるので無視します。


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