スループットナンバー1

その結果を消費者に正しく伝えるために、

総務省が音頭を取り、委員会を形成し、携帯電話3事業者がスループットを測定した。


結果は、

下り(ダウンロード)はソフトバンクの一人負け

上り(アップロード)はauの一人負け激負け

という内容だったが、ソフトバンクも、auもその内容は隠したままである。


ソフトバンクモバイルの現在の表示

http://www.softbank.jp/mobile/network/explanation/

そこに行きつくまでの調査結果では、

いまだにナンバー1を歌っている。

(自己矛盾、すなわち、調査の甘さを自覚はしないのだろうか?)


auの現在の表示

http://www.au.kddi.com/mobile/area/effective-speed/

いまだに、送信(上り)のスループットを表示していない。

が、

あまりに遅すぎるので、表示したくない気持ちは分かる。




ソフトバンクモバイルは、

ネットワークがナンバー1ではないことは、多くの消費者は認識している。

なのに、なぜ、ここまでナンバー1を言い続けるのだろうか?と、

ずっと疑問に思っていた。

ソフトバンクの良いところは、ネットワークナンバー1ではなくて、

孫社長の魅力、経営手腕であり、

お金を削りながら、見てくれの良いサービスを作るコストパフォーマンスにある。

なぜ、そこまで、嘘を承知でこだわるのだろうか?


先日、下記の本を見つけ、読んでみた。

「孫正義 危機克服の極意」(光文社新書)

外部講演のダイジェストと、ツイッターの抜粋を集めた本であり、

普通の(一般的な概念の)著作物ではない。

そういう意味では、読み物としては物足りなさを感じる。

(ツイッターや、講演のライブ感がないから)


しかし、何となく孫社長の歩んできた道、歩んでいる道、歩もうとしている方向性を垣間見た気がする。

一言で言えば、

「今、ナンバーワンになっていなくても、言い続ける事で、そうなるかもしれない」

という、願望と言うか、欲望というか、前向きな気持ちの表れなのである。

だから、

ソフトバンクが、ナンバーワン!と、言い続けるのは、本当でなくても構わないのである。

(自分を禿げ増す、、、、まちがえた、自分を励ます応援歌なのである)


日本の代表する経営者の一人に君臨する、孫社長。

私は、ドコモ派ではあるが、一定の敬意をいだいている。


ナンバーワンではない。

でも、良いじゃないか。それで。