私の甥っ子の話です。

中学二年生の秋頃から体調を崩すことが多くなり、学校や部活動を休みがちになりました。頭痛もあり、全くやる気がないから父親に怒られ落ち込む。でも一日中死んだように寝ると次の日には復活という感じでした。

子どもなのに体温が低くて、すごい冷え性。お腹も弱くて、便秘下痢の繰り返し。免疫力が弱っているのだろうから、難しいけど体質改善が必要だと姉は言ってました。

この頃、甥っ子は足も身長も、ものすごい勢いで成長していました。

成長期 体調不良 でウェブ検索すると、思春期症候群や起立性調節障害ということについて書いてあるサイトが見つかりました。

病院で診断してもらうとやはり、起立性調節障害。なかなか朝起きられず、頭痛がし、集中力がなくなります。学校に行きたくてもいけず、不登校になってしまいます。(日本の不登校児童の約5%が起立性調節障害だそうです。http://greens.st.wakwak.ne.jp/901971/)

体の急激な成長のため、栄養が脳まで行き届かず、集中力が低下してしまうのですね。更年期障害と同じように、ホルモンバランスが崩れ、自律神経神経失調症の状態になるので、起きる時の体の通常の働きができなくなります。

だから無理矢理起こしても駄目。

五臓六腑全体の元気を高める。(場合によっては漢方薬も効果あり)

背中の筋肉の緊張を取り、脊骨のねじれを治し、神経の伝達をスムーズにする。

と体を整えある程度体力を回復させてから、 食事や運動にて代謝機能を向上させ、血液の循環を改善させることで、全体の体調を整える。その上で生活習慣を改善しつつ、さらに筋力をつけ代謝機能の良いからだにして行くことが大切なようです。

http://seikyoken.org/index.htmの思春期の性と生NO. 4にありました。

思春期の子どもが『体調不良』を訴える。こんな時どうするのが一番良いでしょうか?

 「ゆっくり休むこと。栄養をとること。脳へのストレスを減らすために、子どもが気にするようなことは謹んで話題にしない。できるだけ楽しい話題を提供し、リラックス出来る環境を整えること。」

 これは、わたしの長男が思春期に体調を崩して、診察して頂いたドクターからの言葉です。

起立性調節障害の子は勉強が良くでき、音楽の才能があり、頑張り屋さんが多いそうです。必ず何らかのストレスがたまっているそうです。そして体もとても疲れています。だからとにかく心と体を休めてやること。そしてあせらず気長に待つことが大切。

起立性調節障害は、気力や気合いでなんとかなるものではない。症状として鬱になることはあってもうつ病とはまた違います。ましてや精神的なものではない。やる気のなさや不登校の原因が起立性調節障害であることを知ることができずに、長い間、本人は勿論のこと、保護者もものすごく苦しい思いをしてもこられた方も多いようです。

子どもにやる気がなくなってきたら、「やる気を出せ」と怒る前に、本人が一番つらい病気になっている可能性を考えてみて下さいね。