ひとひ ひとうた ⑪以前、主催者の方のはからいで、バイオリニストの諏訪内晶子さんの、リサイタルのゲネプロを、観させていただいたことがある。七色の音 … … … 。諏訪内さんの「ドルフィン」の音色は当時、親友を失い、透明になりかけていた、私の耳朶に 流れてはしみこんでくるのだった。ブラームス「ハンガリー舞曲 第2番 二短調」バッハ「無伴奏バイオリン・パルティータ」どれもが、七色の調べ。哀しみをのせた七色の。