
あたたかな
うでのなかで
ぼくが
まどろむとき
ちきゅうのどこかで
だれかが
ないている

あたたかな
ままのうでに
だかれて
ぼくが
ゆめをみるとき
ちきゅうのどこかで
だれかが
やせほそり
だれかが
うえて たおれている

あたたかなうでのなかで
しあわせに
くるまれていると
しあわせが
みえなくなるんだ

いま
ちきゅうのどこかで
しあわせを
しらぬまま
だれかが
つめたくなってゆく

あたたかな
ままのうでのなかで
ぼくは
めをとぢる
よのなかの
ふこうへいを
しらないままに
いきてゆくこと
しりながら
いきてゆくこと

あたたかなままの
うでのなかで

ぼくはいのる
ぼくはいのる
