
君は
何処へ行こうとしているの
嵐はまだ 去ってはいない
君は
何処へ行こうとしているの
革のハンドルにぎり
助手席には
色褪せた写真を入れた
ボストンバッグを乗せて
君は
何処へ行こうとしているの
矢印に逆らい
でこぼこ道を
西へ 向かって ひた走る
君は
何処へ行こうとしているの
フロントガラスを
つきぬける太陽の慈光

君は
何処へ行こうとしているの
灼ける太陽のまぶしさに
おじけることなく
過去の幻に 別れを告げて
道なきところに
道をつくり
君は 君は
ひた走る
ああ 嵐は去った
風を切り
赤い巻き毛をなびかせて
君は 君は
ひた走る
西へ向かって
ひた走る
何物にも
ひれ伏すこともなく
瞬きもせず
まっすぐに 前だけを見て君は
ああ 君は
太陽のまぶしさを
背中に受けて
逆風を 追い風に 変えて君は
ああ 君は
君が
何処へ行こうとも
何処へ行こうとも
これから
何があろうとも
君は 君は
道なき道を
ひた走る
道なきところに 道をつくり
君は 君は
灼熱の太陽の慈光をあびて
道なき道を
ひた走る
道なきところに
道をつくり
ただひたすらに
ひた走る
