散文詩「 オプティミストも時には呟く」 「 オプティミストも時には呟く 」 窓の下に蜻蛉が息絶えている時 我が荒んだ魂も彷徨うなり 庭に蝶が舞う時 我が心も汚れなき幸せを追い求めるなり 白薔薇が蒼白の頬を染める時 我が骨の砕ける音が聴こえる 渦潮を橋の上から見下ろす時 自己の悲哀を確かめ嘆くばかりなり 君に似た人とすれ違う時 じっと道の上にうずくまり 熱情の蝸牛となる 防波堤でぼんやり海を眺めている時 遥か彼方の君を想ひ そして 空を切る鴎が目の前を横切る時 我が哀しき性を呪ふなり