短歌 ~色の無き風~ 「色の無き風 悲しみ苦しみ くぐりぬけ わたしらしさを とりもどす朝 」 色の無い風が吹いて 君の命の ありがたみを たしかめて そうして 抱きしめあって 体温を共有するんだ 悲しみは 風が連れていった このさきも ともに 生きてゆく 君と私のために 私は私であらねばならぬ 君の命は 私が守る 命の無い風が吹いて 苦しみがそぎおとされ 私が私に 戻る朝 おもった。 なにごとない日々が 平和なんだな。 ねえ、ありす。