花の葬列 ~オフィーリア~ | あいらぶありす

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皆さまは、ジョン・エバレット・ミレイが
描いた「オフィーリア」という絵を
観たことが あるだろうか。

シェークスピアの作品「ハムレット」の
なかで、主人公ハムレットの父である王が
何物かに毒殺される。
父王の死後、次期 王に即位した父王の弟が、
父を毒殺した犯人だとにらんだ
ハムレット王子は、
わざと 皆の前で 狂気を演じる。

その狂気のさまをみて、側近たちは、
ハムレット王子こそ、犯人ではないかと
いぶかしむ。
良心の呵責に 耐えかね、王子は
狂ってしまった、そのことで、
愛するオフィーリアとも 結婚することが
出来ないと いうのだ。

それを聞いたオフィーリアは、
嘆き悲しみ、ついには
自殺してしまう。
その亡骸が、川に浮かんでいる。

オフィーリアの遺体のまわりには、
死を意味する 雛菊などの花花が、
浮かんでいる。

私が この絵を見たのは、6歳のとき。
百科事典の中に 掲載されていたのである。
初めて、見た時は、なんて美しい絵なんだ
と、引き込まれたものだ。
いつか、本物を 観たいと
ずっと 願っていた願いが叶い、
数年前に、渋谷のBunkamuraに
オフィーリアが来たのである。

本物は やっぱりちがう。
迫力が ちがう。
変な言い方だが、
絵の中では 死んでいるはずの
若く美しいオフィーリアが、
生き生きと 描かれ、
まるで 額から出てきそうな
錯覚すら 覚えた。

「 ひなぎくの葬列かぐわしオフィーリア 」
「 雛菊に みおくられたり オフィーリア 」

名画とは、描いている花びらから、
香りがするのだなあ。
そう、思いながら
美術館を あとにした。