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「後見整理人の見習い奮闘記」担当平出の更新です。

季節の変わり目ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。私たちの現場は相変わらずで、日々さまざまなご事情を抱えたお住まいの整理に向き合い、スタッフ一同連日汗を流しています。

 

さて、日々の業務に奔走する中で、最近の現場を通じて特に強く実感している変化があります。

それは、成年後見人として活動されている「司法書士」や「社会福祉士」の先生方からの整理依頼が、以前にも増して非常に多くなっているということです。

高齢化が進み、今や超高齢社会の日本。身寄りのない方や、ご家族が遠方に住んでいて日常的なサポートが難しいケースが増加しています。それに伴い、専門職後見人の方々がご本人の財産管理や身上保護を担う機会が急増しているのですね。

先生方は法律や福祉のプロフェッショナルですが、ご本人が長年暮らしてきた「お部屋の片付け」や「家財の整理」までを自らの手で全て行うことは、時間的にも体力的にも極めて困難です。

ご本人が施設へ入所される際の自宅の退去に伴う整理や、認知機能の低下等によってお部屋に物が溢れてしまった状態からの環境改善など、現場の状況は過酷な場合が少なくありません。

そこで、私たちのような整理の専門業者の出番となるわけです。

私たちが行なう「後見整理」は、単なる不用品の処分や清掃作業ではありません。私たちが最も大切にしている基本は、「後見人、そして何より被後見人であるご本人に寄り添った整理」です。

例えば、司法書士の先生からのご依頼であれば、ご本人の財産を守るための「重要な書類探し」が極めて大きなウエイトを占めます。預貯金通帳や権利証、現金、保険証券はもちろんのことですが、最近の現場で特に気を引き締めているのが「デジタル資産」の確認です。ネット銀行や証券口座、サブスクリプションサービスなど、紙の明細書が届かない資産や契約は、後見人の先生方にとっても全容把握が非常に困難です。私たちは、大量の家財の中から古いスマートフォンの契約書や、パスワードの切れ端が書かれたわずかなメモを見つけ出し、先生方へ報告する役割も担っています。これらを見落としてしまえば、適切な財産管理に支障をきたすため、一つひとつ丁寧に探し出していきます。

 

一方、社会福祉士の先生からのご依頼では、ご本人の今後の生活の質(QOL)をどう守るかという視点がより強調されます。ご本人が大切にされてきた思い出の品や、生活に欠かせない日用品を慎重に仕分けし、ご本人の尊厳を守りながら、安全で衛生的な環境を整えることが求められます。

時には、長年の孤独や不安から、物が捨てられずに部屋全体が溜め込み状態になってしまっている現場に直面することもあります。そうした現場では、一見するとゴミのように見える物の中にも、ご本人にとっては心を満たす大切な何かである場合があります。ご本人が「捨てたくない」と強いこだわりをお持ちの際も、決して無理やり処分するようなことはしません。社会福祉士の先生方と密に連携し、ご本人の心のケアにも配慮しながら、「どこまでを手放し、何を残すのか」、その境界線を見極める作業を慎重に進めていきます。ご本人の気持ちを汲み取り、一番納得のいく形を模索していく過程こそが、寄り添う整理の真骨頂だと感じています(ここが整理人としのだいご味とも言えます)。

ご本人が長年培ってきた生活の歴史を尊重し、不要なものを取り除きながらも、大切な記憶や生活の基盤はしっかりと残す。

そして、後見人の先生方がスムーズに支援を継続できるように、現場の状況を詳細に報告し、しっかりとバトンを繋ぐ。

私自身、現場に出るたびに新しい発見があり、まだまだ「奮闘中」の身ではありますが、日々多くの現場を経験させていただく中で、この仕事が担う社会的役割の大きさを痛感しています。一件一件のご依頼の背景には、ご本人と、その人生を支えようと尽力される後見人の先生方の深い思いがあります。

その思いにしっかりと応えられるよう、単なる「片付け作業員」ではなく、ご本人を支えるチームの一員としての自覚を持ち、これからも整理の技術と心に磨きをかけていきたいと思っています。

本日の現場からの報告は以上です。次回もまた、日々の業務の中での気づきや学びをお届けできればと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。