家事や我々の清掃業界でも重宝される最強タッグ重曹とクエン酸。両者はチームワーク抜群で揃えば無敵の薬剤です。今回は遺品整理人の立場で家事等でも使いこなせるように、効果的な重曹とクエン酸の使い方をお話ししたいと思います。
1.水✖️粉重曹✖️粉クエン酸はパフォーマンス力抜群だが、、
水、粉重曹(炭酸水素ナトリウム)、粉クエン酸を混ぜると、化学反応が起こり 二酸化炭素(CO₂) が発生し、シュワシュワ〜といかにも汚れを溶かしてくれそうな気持ちのいい発泡が起こります。これは、クエン酸(酸)と重曹(塩基)が中和反応を起こすためです。
発泡には汚れの浮かし効果があり、二酸化炭素の泡が軽い汚れ(油汚れや水垢)を浮かせる効果があり、重曹がニオイを吸着し、クエン酸がニオイ成分を分解するため、軽い消臭効果もあります。ただしこのやり方の落とし穴があります。それは発泡というパフォーマンスは派手な反面、実は頑固な汚れには効果が薄いのです。それは混ぜることにより互いの力を中和してしまい単体で使うより効果が弱まってしまいます。ただ前述のように消臭効果はあるため、特殊清掃でたまに使う手法ですが両者の良さを最大限にいかすまで至りません。ではもっとも効果的な使い方はなにか?答えはシンプルです。
重曹水(アルカリ)で汚れを落とした後、クエン酸水(酸)で仕上げる。
つまり、一緒に混ぜると中和されてしまうため、順番に使うのがベストです。
理由は、汚れの性質に合わせた段階的なアプローチができるからです。
1. 重曹水(アルカリ)で汚れを分解する
重曹水は弱アルカリ性で、以下のような汚れに強いです。
• 酸性の汚れ(油汚れ・手垢・皮脂など)
• アルカリが油を分解し、汚れを浮かせる。
• 消臭効果
• 酸性のニオイ(汗臭・生ゴミ臭)を中和する。
• 軽い研磨効果
• 重曹の細かい粒が、こすったときに汚れを削り取る。
最初に重曹水で汚れを緩め、浮かせることで、次の工程が楽になるのではす。
2. クエン酸水(酸)で仕上げる
クエン酸水は酸性で、以下のような汚れを落とすのに適しています。
• アルカリ性の汚れ(水垢・石鹸カス・尿石など)
• 水垢の主成分(炭酸カルシウム)を溶かす。
• 殺菌・防臭効果
• 雑菌の繁殖を抑え、消臭する(特にアンモニア臭に強い)。
重曹で落としきれなかった水垢や雑菌を、最後にクエン酸でしっかり除去できます。
という観点から一緒に混ぜるより
重曹水→クエン酸水の順番が最強なのです。
ちなみに逆の順番(クエン酸 → 重曹)はNGです。
クエン酸(酸性)を先に使うと、水垢は落とせるが、油汚れは落ちにくいまま。その後に重曹(アルカリ)を使うと、せっかくクエン酸で落とした水垢が再びアルカリで固まりやすくなるというのが理由です。よろしければ家事などの際参考にしてみてくださーい!