事業は会社が大きいほうが継続できる。
家族経営のほうが事業は継続できる。

皆さんはどちらだと思いますか?
一般的に大きな会社のほうが安全と思われがちですが、大企業
なら話しは少し違いますが、大きくても葬儀業界程度の規模で
考えれば、個人経営のほうが存続は優しいでしょう。

東証一部上場の会社でさえ倒産する時代を見れば分かります。
会社が大きくなれば規模に比例して経費が掛かります。
利益が無いから無給というわけにはいません。
何もしなくても莫大な経費が掛かるのが企業です。

これに対し家族経営なら、今月は厳しいから給料は無しという
考え方でも通用します。 30年間経営者をして、この点では
何度も悩みましたが、僕なりの経営者論があります。

「経営者は利益より、事業の存続を第一に考えるべし」

35歳で起業した当時、経営者の先輩達が取締役として当社に
名を連ねてくれました。 羽振りが良く「凄いなぁ」といつも
思っていました。 当時の会社が分裂した時点でその取締役は
全員変更しましたが、2019年現在も法人として残っている
のは1社、他は全て倒産という現実です。

僕の経営してた美容室のお客様で、前橋周辺に何店舗もスーパ
ーを経営していた家族の母娘さんがいました。

ときたま通り掛かった僕が耳にしたのは、経営が大変だという
内容でしたが、担当の店長に呼び止められ話しを聞きました。

店長は「ならお店を減らせば良いじゃないですかぁ」と言って
ましたが、こりゃ駄目だと直ぐに言葉を挟みました。

「借入の返済するには、それなりの売り上げが必要だろうから」
「減らすより出店しなきゃ難しいんじゃないですか?」

すると社長夫人は「そうなんですよ」と言いました。

細かい話しは省略しますが、これが自転車操業と言われるもの
であり、大きな会社に起こり易い問題のひとつです。

事業借入の場合1000万円に対し、月額10万円×10年間の返済
と考えれば間違いないでしょうから、1億円なら月額100万円
という計算で良いでしょう。

葬儀社が違う業態を居抜きで買い取り、改装し葬儀店舗にする
のは、その店舗で月に2件の一般葬儀をすれば最低200万円の
利益は見込めるから存続できる・・・こんな計算でしょう。

この思惑が外れると、企業は倒産街道へまっしぐらです。
これが葬儀社が高額葬儀を目指す最大理由です。
低料金化しても施行件数が確保できなければ存続できません。
なら1施行から可能な限りの利益を得る営業を目指す・・・
その見込みが外れると、企業はあっと言う間に倒産します。

企業体が大きくなれば成るほど、高額な葬儀を目指しますから
庶民感覚から外れた葬儀になります。 とすれば残るはブラン
ド化するしかありません。
施設、人員数、式場、料理など全てを豪華にしての高額葬儀を
良しとする富裕層を第一ターゲットにしますが、群馬県程度の
人口では、その数は決して多くはありません。

その結果、一般庶民を誤魔化して勧誘し葬儀をしちゃう。
葬儀後はローンを組んだり、事前なら葬儀費用の保険を売って
高額葬儀を存続させない限り、事業の存続はないからです。

もうひとつの要因として「人材」の問題があります。
葬儀業界の人材レベルも決して高いとは思えません。 これは
学歴等の問題ではありません。 利用者にとってそんなことは
どうでも良い問題で、利用する家族にとって良き人材か否かの
点だけで良いのですが、そう感じるスタッフは少ないです。

いかがですか?
大きい会社だから安心ではないと言う理由が、少し理解できた
でしょうか。 そう考えると事業の存続だけを考えたら、家族
経営が一番でしょう。 
この点は、かつての美容室と理容室に似てると思います。

家族だけで営業してる床屋さんより、美容室のほうが派手だし、
スタッフも沢山いて儲かっているように思えますが、実際には
家族だけで営業してる理容室のほうが内情は豊かでした。

次回、僕の経営能力と理念では、借金できる事業には思えない
のが葬儀という事業で、あんしんサポート設立当初から現在に
至るまで一度も借金をしていません。という話しです。

 

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