経営者生活も30年になろうとしています。
こんな俺が一度の倒産もさせず、経営者を続けて来れた事
それだけで奇跡じゃな・・・が、ちゃんとその布石はある。

中学3年生15才での稼業の倒産が布石になってると思う。
商売が順調な時には親は勿論、子供の僕にさえ気を遣って
くれる大人が沢山いました。

ところが倒産した途端、そんな人は皆無になり、祖父母と
一緒に住むことになった僕は「誰も助けてはくれない」と
身をもって経験させられた事が、のちの布石となってます。

よく分からんけど、人はお金を持ってる人の所に集まって、
お金の無い人から遠ざかるほうが多いようです。

結局、高校1年から夜のバイトで稼ぐようになるんだけど、
「そっかぁ、家族以外は誰も助けてはくれないんだ」って
若くして経験できたのは大きな財産でした。
いくらかの金を借りたり、飯を食わせてくれる程度の友人
なら困りはしないけど、生活の面倒を看てくれる人なんて
普通はいないよね、 

この経験が経営者となってからも活きたんだと思う。
バブル時代は派手な経営者も沢山いたし、僕には理解でき
ないほど金遣いも荒いし、凄いなぁって思ってました。

けど、そんな経営者の多くは倒産、その後はどこに行った
のかさえも分らない人のほうが多かった。

そんな中、僕が経営を守ってこれたのは下記だと思う。

》いつか大変な時が来ると、いつも思いながら経営した
》身の丈以上に派手な事はしたいとも思わなかった
》将来は暗いと確信したら黒字の時点での撤退も辞さない

とはいえ、当時はそれなりに贅沢もさせて貰いました。
周囲の経営者に勧められるがまま、600万円のセルシオに
乗り、ポロシャツ3万円、1回5万円のゴルフに付き合い
数万円のお金が動き、夜は温泉に泊まって麻雀をする。

料亭では料理の順番を好きに変更できるほど、顔馴染みに
なり、付き合いでチケット数十万を買ってお客にバラ撒き
アメリカ、イタリアへも国際交流と称して行く・・・

こんな生活を数年続けましたが、しっくりきません。
気付けば自分から離れていました。

車は普通に乗れて動けばいいし、ポロシャツは980円でも
問題ないし、今の仕事を始めてから1度も行ってませんが
ゴルフも昼食付7.000円でいいし、料亭よりファミレスの
ほうが落ち着くし、ってゆーか、好きなのは玉子かけご飯
とか、塩辛とか、白菜の漬物とか、インスタントラーメン
とか、本当のお茶を掛けたお茶漬けも好きです。
気取った高級料理より庶民の食事が好き、庶民だから当然
なんですけどね・・・

ただ海外旅行だけは11年前まで、年間2回は最低行って
ましたが、あんしんサポート設立以来は全く行けません。

そんな両方の経験から僕なりに悟ったのは・・・
『公私全てに於いて見栄・虚勢・世間体は要らない』
『外面(そとづら)より内面(うちづら)が大事』

こんな感覚が経営を守り存続させることに繋がったと思う。
経営してると色んな人達が寄ってきます。
いくつもの銀行、商工会議所の人達、メディア、なかには
市会議員に出ろという人までいたりします。

幸か不幸か、僕には合わない人種の人達と感じた事で必要
以上に近づかない事が幸いした気がします。
名誉職的な集まりにも関心はなくて大事なのは社員であり、
会社だと思ってきました。

それを強く感じたのは当時の市長でした。
市長の時は人が寄ってきますが、市長で無くなった途端に
普通のお爺さんでした。 誰も寄り付きもしません。

上手に利用できる人達がお利口さんなのでしょう。
が、僕の性格では無理だし、付き合いたいと思わなかった。
その結果かどうか分りませんが、経営は守ってこれました。
但し大きくはなりませんが、僕の力量じゃ無理だしね。

これを皆さんの家に置き換えてみてください。
皆さんの家計が厳しくなった時、誰が助けてくれますか?
突然の病気で大金が必要なら誰が出してくれますか?
年老いて年金だけの生活になったら助けて貰えますか?

基本、我が家は家族以外、誰も守ってはくれません。
「なんとかなるよ」と思ってる人も多いけど、ぶっちゃけ
どうにもなりませんけど・・・が本音です。

困ってる人がいたら、或いは親戚が困ってたら、その家族
の生活の全てを面倒みてあげますか? 無理でしょ・・・

『だーれも助けてくれない』これが現実です。



毎日の生活は食事、被服、娯楽、医者、薬、電気水道光熱、
更には税金など、あらゆる費用が掛り続けるのが生活です。
その中にひとつに葬儀があるだけの事です。

我が家の家計は家族にしか分りません。
僕は自分の身の丈で世間と関わってきたし、関わるべきで
無いと判断すれば、関りは絶ってきました。

見栄も張らない、世間体も考えない、無理はし過ぎない等
初めは大変ですが、周知されたらどうって事ありません。

んと『酒は飲めない奴』と周知すれば誘われません。
付き合うなら、他人より社員や家族が優先です。

他人と付き合う時間と費用を家族や社員達に費やす事です。
毎日顔を合せて生活する関係故に温もりが出るし、明るく
なるし、きっと今までより家族や社員は優しく接してくれ
るようになるでしょう。

まずは自分の周囲と家族を守るのが何より最優先・・・
葬儀と言えども、この鉄則を忘れてはいけません。

故人を弔い、故人の供養にお金は掛りません。
当然、葬儀も最低限必要な火葬費用以外は無用なのです。
さもさもらしい霊感商法に惑わされ、ろくに無いお金まで
使ったら誰も守ってはくれないんです。

だから葬儀も家族で相談し、決めて行えばいいんです。
異論のある人は親戚でも来なくていいんです。
それが自分達家族を守り、家族の和を守り育む方法です。


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