前回の寸志(チップ)無用の話題の際、書き忘れましたが
寸志の慣習は悪人を育てる種にもなっています。
人間、いい奴もいれば、悪人もいるのが現実です。
自宅まで搬送し安置が済めば、搬送専門員は帰るのが普通
ですが、すぐに帰らずグズグズして居座る・・・
暫くして家族が気付いて『寸志』を渡すとすぐに帰る。
また病院等から搬送すると、葬儀受注するまで帰らない。
こんな話しを聞いた事はありませんか?
搬送だけして貰い、葬儀は家族で相談して決めるつもりで
搬送のみ依頼したつもりが、結局は根負けして葬儀も依頼
するはめになり、親切な病院だと思ってたのに高いものに
ついた。 病院が、せかすから止む無く依頼した。
我々が立ち上がった11年前には良く聞いた話しです。
勿論、何処の会社かも明確に分ってました。
こんな事をしていたから業界全体が悪く思われるのです。
悪人の集まりとか、葬儀屋はヤクザでしょ? という人も
いるのが現実ですから、業界全体でクリーンに成る努力は
絶体に必要なのですが、業界を牽引すべき立場である大手
葬儀社の社員が、マージン搾取をしている現実もある。
大手数社の社員のようですが、知り合いの宗教者が居ない
家族に対し、個人的に宗教者を紹介して請求した謝礼額の
中からマージンを抜き取る現実は間違いなく存在します。
昨年までは多くの宗教者が来館しましたから、その宗教者
数人から同じような話しを聞かされました。
多分、宗教者は少し腹立たしかったのでしょう。
しかし背に腹はかえられぬ現実でもあるのでしょう。
葬家には言えませんから、我々に愚痴ったのでしょう。
この現実から社内の様子が見えてきます。
多分、この会社は宗教者謝礼から高額なマージンを取って
おり、利用者家族は檀家並みの謝礼を支払う事になる。
ならばと、社員は自分の知り合い宗教者に低料金で依頼し、
自分の取り分を乗せて家族に請求する。
それでも会社の紹介より安く紹介できるし自分も儲かる。
まぁ、想像の域は出ませんが、こんなもんでしょう。
この感覚は会社の金に手を出す横領の感覚に似ています。
集金の金から一部を使い込み、後で補填をしておく・・・
最初はこんな程度から始まるのが横領です。
それが回を重ねる毎に慣れが生じ、金額が大きくなり最後
には自分で対処できず、ドツボにはまり人生を駄目にした
人間を何人も見たし、対処もしてきました。
この手の人間、僕の経験では共通する部分があります。
完璧な馬鹿でなく、能力も人並みにはありますが、決して
優秀ではなく、中途半端な人達ばかりでした。
本当に優秀なら先の事を考え馬鹿な真似はしません。
また会社側にも問題があります。
満足に餌を与えてない猛獣のいる檻の扉を開けてます。
当然、外で出て獲物を探し見つかれば狩って食べます。
狩りをしない程度に餌を与え、尚且つ檻の扉は閉めれば
外で悪さをする確率は各段に下がります。
社員の声を吸い上げる機能が社内に無いのでしょう。
上からの押し付けだけで、異論を唱えれば左遷かなぁ。
だから社員も自分の事だけを考えるようになる。
まぁ当然と言えば当然の流れとも思えます。
最初から愚図な社員もいますけど・・・
僕が会社を大きくしたく無い理由のひとつがこれです。
サラリーマン感覚だと、本当に家族が満足できる対応など
到底できないと断言できるほど、気配りが必要な仕事です。
しかしサラリーマンですから「経営者の立場に立て」って
言われても経営者では無いのですから絶体に無理です。
なら自分達ができる範囲の仕事だけ受けたほうが、身体は
大変な事があっても精神的には楽です。
本題に戻ると、この行為は会社も自身も駄目にします。
宗教者謝礼だけでは済まなくなる可能性大です。
商売で一番大事な信用を失い兼ねませんし、一歩間違えば
優秀な人材を損失する可能性さえあります。
この会社、社内を綿密に調べれば他にも似たような現実が
あるはずです。 会社は大きくても管理能力は低い会社で
あるのは間違いありません。
但し利用者の皆さんが、この葬儀社で宗教者を依頼する際
『会社紹介』か『社員紹介』を利用するかは貴方次第です。
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