熊本、大分を震源地として起きている地震は、今も続いていま

すが、自然の前では人の力など微々たるものである事、さらに

地震の予測など今の予知技術では、到底できるものでないと、

改めて痛感させられた地震でもあります。

人とは嫌な事を基本的に考えたくない生き物なのでしょうか。

心の何処かで『何とかなるだろう』と思うのが、普通の感覚で

ある事は葬儀でも同じです。

「まだ死ぬと思わなかった」 とにかく良く聞く言葉ですが、

現実は違います。 極端な話10分前まで一緒に談笑していた

人が帰りに事故死・・・なんて事もあるのが現実、また時には

今まで普通に生活してた人が「ちょっと気持ち悪い」と言って

わずかな時間で心肺停止する事もあります。

人生『一寸先は闇』なんだ!・・なんて力説してみたところで

毎日にように遺体と接する仕事をしている僕自身でも、どこか

対岸の火・・・なのですから、普通の人が中々死に備える気に

なれないと言っても極々当然なんだと思う。

だけど・・・現実は違うのも確か・・・

4月12日のブログで、めまいがすると書きましたが、その甲斐

あってか? 14日以降は依頼も入らず、疲れも取れてきたかな

と思った途端、昨夜は4人のご安置になっていました。

結局今月も2日に1件ペース、現在11件となっています。

昨日の家族葬儀、今日のぱっく60、明日の公営斎場で一般葬、

明後日の直葬、問題は明日の一般葬です。

100数十名ですから、決して大きな葬儀ではないけど、我々が

拘束される時間が長いのです。 また供花、供物、返礼品、料

理、など依頼者とのやりとりに時間が割かれます。

ぶっちゃけ、利益を優先したら間違いなく一般葬をできるだけ

多く施行することなのですが・・・

今月もさることながら、月に何度も聞かされる言葉がある。

「本当に助かりました」

どうなのだろう? どこの葬儀社でも聞く言葉なんだろうか。

あんしんサポートでは家族から聞くことの多い言葉です。

これには2つの意味がありそうです。

うちの料金体系を見れば、費用的に抑えられた事への助かるは

誰でも分るでしょうが、それは結果論でしかなく、そこまでの

過程というか、前段が最も大事な部分なんだと思います。

今回の中から一例をあげると・・・

ご主人は数年施設で過ごしましたが、1年前までは一般施設で

お世話になって月に15万円~17万円、この1年間は特養施設

だった為、月に8万円~10万円だったようです。

入会に来たのは今から11か月前、ようやく特養に入れたか、、

入れるかの頃だったと記憶しています。

事前相談の中で聞かされたのは「貯金を切り崩しての施設入所

ですから大変です」の言葉でした。

19日午前6時、葬儀依頼の電話が入り、搬送先特養に到着し

待っていた親子の顔を見て、事前相談資料を見ると入会当時に

した会話が思い出されました。

あんしん館で葬儀打合せに入った時、先に話しを始めたのは、

家族の意向でなく僕からでした。

「事前相談の時、大変だって言ってたけど、あれから更に1年

だから、もっと大変だよね。・・・」と勧めたのは火葬と散骨

セットの『ぱっく60』10万円でした。

息子は家族葬も考えていたらしいのですが、これからは年金も

半分になること、年金自体が年々減っている事など話すと納得

したようで本日20日朝一番で火葬、一部焼骨はお母さんが手元

供養、あとは散骨することになります。

火葬に入ると集金、これからの手続きなど話しているとボソっと

お母さんのくちから出たのが「本当に助かりました」です。

多分、家族の心の中では、今迄の慣習も含めどんな葬儀にした

ら良いのか、、お金もないし、、と迷っているのでしょう。

そこで聞かされるのが僕の言葉、プロからのアドバイスです。

後々の生活に少しでも余裕が持てるような、葬儀と遺骨供養を

提案される・・・そこで迷いが無くなる・・・葬儀が終わってみると

『良かったぁ・・・』が本音なのでしょう。

僕自身も良かったと思うのは一緒です。

あとは自分の体力との天秤・・・それだけが心配です。

月に15件前後の葬儀、10件前後の散骨、数軒の法要、入会も

含めた事前相談が20件~60件、そして講演会、これらを続けら

れるだけの体力があるのか? 

以前も書いたように年間施行数は増え続けていますが、売上で

見ると数百万円下がっています。 うむ、うちの数百万は大きい、、

最大要因は一般葬儀施行を受け無くなっているからです。 

今僕の頭の中では、一般葬依頼は受けるの止めようかなぁ・・・

と考え始めています。これを葬儀屋さんが聞けば『なんで?』

となるでしょうが、その理由は次回に書いてみます。

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