前回ブログで書いたことを改めて眺めると、そこから見えて

くるものがある。 それは、あんしんサポートが行う葬儀の

大半が同業者や誰かに教わったものでないことです。

その多くは葬儀をした家族が、葬儀後などに僕との話の中で

語った利用者の希望、要望から生まれたものと、多面的角度

からの書物等から得た知識と、なぜか僕の中にある葬儀哲学

みたいなもの、そして経験から得た経験則の集合体が、あん

しんサポートの根底に流れるものなのです。

その複合形こそが『家族目線』だと思っています。

営業職の人は先輩からマニュアルを渡され、ロールプレーイ

ングと呼ばれる練習を何十回もし、話す内容を暗記したり、

対象者を誘導する話法、NOと言わせない話法などを学ばせ

られてから現場に出ることも多いでしょうがハッキリ言わせ

て貰えば、こんな方法で好成績などあげる事はできません。

短期であれば可能かもしれませんが、絶対に永続しません。

昔アルバイトで飛び込み営業をした事もありますが、1万人

いると言われてた営業員の中で三位、美容室に薬剤等を卸す

会社では一般営業の3倍近くの売上をあげられました。

ですが、どちらもマニュアルは一切使いませんでした。

ちょっと考えれば分るはずです。

そんなマニュアルで好結果が得られるなら、誰でも好成績が

上げられるはずだし、会社の業績も伸びてるはずです。

でも現実は違うでしょ? 教える先輩も大した事ないのでは?

葬儀を始めてやたら鼻に付くのが、臭い芝居染みた話し方を

する人が多いことです。 司会者なんて典型的でしょ!?

あんなの司会者の自己満足でしかないし要りません。

葬儀や婚礼の司会は、目立たず自然に違和感なく流れるのが

最高の司会者なのが分らないのでしょうか・・・

以下は作らず、飾らず、気取らず、本音をぶつける武井流です

『最大の特徴でもある湯かん納棺』

納棺師として話をする時に心がけているのは2つの視点だけ

1.宗教から発生していることは本来の由来のみ話す

 ・本来通夜とは、十三仏、35日49日などなど・・・

2.供養をする心などは宗教と切り離して話す

 ・供養に金は掛からないなどなど・・・

やっぱ、これじゃ分らないだろうな・・・けど他に方法がないので、

僕自身の本音だから出る迫力が、より説得力を生んでいる

のかもしれないが、話しを聞く家族の多くが頷きながら聞く

のは誰が聞いても納得できる内容だからだろうと思う。 

前回触りを書きましたがもう少し具体的に書いてみます。 

分らないのは一緒だろうと思うけど・・・少しは参考になる

かもしれません。

『家族が喜ぶ遺影写真の作り方』

家族が見て笑顔になれる写真、いい写真だと思える遺影に

するには、どうすれば良いかと試行錯誤し現在の遺影が完成

実際は家族が見て分からない修整は大いに行う。

専門家の写真屋が作成したものより、家族が良い写真だって

思えるのは、故人について色々聞いているからだと思う。

『家族が読んで涙する故人を偲ぶの書き方』

泣かせようと思って書いた事は一度もないが、事前相談や

打ち合わせで家族が話す故人の話をしっかり記憶に留め、

千明がメモしてくれたものと併せ、故人の事が良い思い出

として、読んだ内容が映像で頭に浮かぶよう書くからかも。

『開いたくちを自然に閉じる方法』

病院からの搬送で、くちが開いた状態の故人は多いけど、

家族としたら自然に閉じて欲しいと思って当然だし、その

故人が女性なら尚更だろう。 試行錯誤した結果見つけた

自然にくちを閉じる方法や、入れ歯が無いと開きますが、

無理に入れ歯を入れず自然な顔になるようくちを閉じると、

『眠ってるみたい、ゆすったら起きそう』と思うらしい。

『死化粧の仕方と髪の整え方』

故人の化粧は肌の温もりが無いから難しいが、作り過ぎず

濃過ぎず、生きてた時より綺麗だと思える化粧を心掛ける。

結構難しいのは強い黄疸が出ている故人と、うつぶせ状態で

亡くなった等、うっ血した故人、それでも化粧品の知識と、

いくつかの秘訣が分かれば大抵は何とかなるものです。

化粧で作り過ぎると別人になるので要注意

『安くて使える化粧品類』

業界専用の化粧品もありますが、そんな物は全く必要ない。

安い化粧品、物によっては100円ショップで充分な物もある

原価が安いと死化粧料金を抑えられるのが最大の利点です。

ご遺体の状態によっては無料で死化粧もしてあげられる。

『ご遺体の状態と室温によるドライアイスの当て方』

季節、ご遺体の状態により、当て方、場所も変えている。

死亡から時間が経っている時など、湯かんの時間に合わせ

凍った状態から戻すこともある。 また掛け布団の上から

はみ出て、いかにもドライアイスが当ってると分かるのは、

誰が見て良いものではない。 タオルケットを肩まで掛けて

布団に潜っているかの如く見える工夫もしている。

たまに顔の横に離して置いておく葬儀社もあるようですが、

ドライアイスとは下に冷える物ですから、横に置いてもそれ

ほど意味はないと思うが・・・

『死臭が出ている時の対処法』

臭いの発生源を凍結し、香水や臭いが強ければ樟脳を使用

することもある。 家族が気にならないようするのが鉄則

『自殺や事故死の化粧の仕方』

家族が見られる状態にするのが基本、外傷を隠せる化粧や

布など使用することもある。

各項目毎に簡単な説明を入れてみると、僕の場合に限って

言えば、誰かに教わったものはない。 全て実践の中から

覚えてきたもの、学んできたもの、その応用だけである。

葬儀全般に関しては、霊感商法、誘導商法と変わらないと

思える部分は、しっかり否定するのが武井流です。

葬儀屋さんが追加させておいて使う言葉である「供養」

実にうさんくさい言葉、担当者自身、当然のように思って

いるのか、良いことを言ってる気なのかな? 滑稽です。

供養に高額な金が掛かるなどあり得ない。

はっきり言えば、お坊さんの読経より家族が故人を思い出す

ほうが供養になると思うし、故人が両親なら残った家族が、

元気な笑顔で過している姿を見せ続ける事のほうが、故人

にとっては遥かに供養となるだろう。

僕の中では、人の死に高額な金が掛かる事自体不自然だし

残る家族の生活に支障の出る葬儀などあってはならない。

しかし現実は葬儀社、宗教者だって遺族を食い物にしてる?

もしくは家族の事など全く考えてない人達が沢山いる現実が

あるから、あんしんサポートを頼る人が増え続けるのでは?

今回の内容が本音で理解も賛同もできる葬儀社の人なら、

葬儀社に勤務ではなく、経営者になる事を強く勧める。

近い将来、多くの消費者から求められる存在となれる人

だからです。 ただ、葬儀社は設立直後から依頼殺到とは

いかない事業であり、本当の信頼が得られるには10年間

近く掛かるような気がします。 

団塊の世代が70代へと突入しかけているだけに、あまり

考えている猶予はないでしょう。

それを短縮するには、個でなく、集合体としてならネット、

新聞、雑誌、そしてテレビなどで取り上げて貰える可能性も

出てくるから一気に拡散できるかもしれない。

あんしんサポートも同様、地元新聞で何度も大きく記事とし

て取り上げてくれた事や、NHKが全国に放送してくれたのが

最大の宣伝効果だったと言えましょう。

団体になれば、その可能性も広がるって事です。

次回、本件についての最終章『胸を張って生きる』です

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