言葉だけならどんな葬儀社でも言えるか、言ってる簡単な熟語ですが、

現実にはかなり難しい、、というより実際は殆どの葬儀社では無理な

のが『家族に無理をさせずに、家族の希望に沿う葬儀』の施行です。

なぜ無理だと断言するかは葬儀社の人なら分るでしょうが、各社毎に

内容と料金の決められたパックがあるからです。

パック内の項目を使わず減額できるとしたら、パック自体が相当高額

設定でなければ難しいでしょう。 また最も低料金の火葬式でさえも

搬送~骨壺まで全て完了するには20万円以上掛かるのが現実です。

10万円、15万円程度のパックを良く見かけますが、本当に追加を

しなくて可能なパックを見たことはありません。

一般の方には分らないであろう部分での追加項目があるからです。

また火葬式20万円で可能だとしても、家族が10万円しかなければ

やはり無理をするしかないのです。 勿論それは、あんしんサポート

でも一緒で条件付火葬支援パック5万円を使っても、納棺安置2日間

消費税と加算されるので64.368円は最低費用な為、国保からの

葬祭費5万円を差し引いても14.368円は自腹の出費だからです。

それでも家族の財布事情と希望要望に応えられる葬儀の完成を目指し

日々我々なりに努力をしている中、現在進行中である3軒の葬儀を例

にして少し話してみたいと思います。

昨日前日葬儀の集金をしたら会葬礼状161だから返礼品も161で

清め料理52人分、公営斎場と待合室使用料、さらには宗教者の布施

だけでなく消費税8%まで全て含めて106万円ほどでした。

うちで100万円を超えるのは相当大きな葬儀だったのに、160名

程度で超えるようになったようです。但しお寺の布施も入ってます。

そして今、あんしん館には2人の方がご安置されており、1人の方は

家族葬で、個室安置3日間と宗教者謝礼まで、葬儀に必要な物全ての

支払総額が354.240円(税込)と現時点で支払額決定です。

もう1人の方は火葬式で納棺安置2日間9.600円+火葬式8万円+

消費税で96.768円が骨壺に納まるまでの総額です。

お、この点も他社と若干違うかもしれませんが、うちの場合見積書が

出たら家族から追加要請が無い限り、追加の発生は絶対にありません。

①一般葬儀161名・食事52名(宗教者付)106万円

 国保支給額を考慮すると+-ゼロってところだったようです。

 161名の会葬なら通常は黒字ですが、親戚は一軒2人来ても1万

 円の香典だと言ってたので、それなら上出来な収支でしょう。

②家族葬儀15名・食事なし(宗教者・個室安置付)約35.4万円

 親族から香典を貰うつもりはないと言ってましたので、全額家族で

 負担することになります。 今回の中で一番出費額の大きな葬儀で

 国保支給額を考慮すると30万円ほどの出費となります

③火葬式・納棺安置2日間付9.67万円

 国保支給額を考慮すると5万円ほどの出費です。

このように葬儀の規模も掛けられる費用というか、掛かる費用でさえ

各家庭毎に様々なのが現実です。 また家族の考え方も色々ですから

それらを聞き、財布事情も確認しながら無理の無い、されど希望要望

に可能な限り沿った葬儀を企画施行しています。

①の家族はできるだけ多くの会葬者が来てくれたほうが、収支は安定

するので地域の人達に訃報が分るよう、自治会を通して事前連絡をし

たり親戚一件当たり会葬人数を制限し、自宅安置する事で費用を抑え

るなど全体の出費を抑えました。 この家の場合、墓所はありますが

墓石はなく土を掘って骨壺を埋葬しているので、墓石はあとでもカロ

ートだけ安くできる方法を考えてあげる事にしています。 

また忌明け後の食事は何処に頼んでも『法事』だと4.000円~

なので、あんしん館近くの蕎麦屋で1.500円~2.000円程度で

何とかしてくれる場所を探しています。 葬儀なら黒字は出ますが、

法事は間違いなく赤字ですからね。 乗りかかった船ってとこです。

②は、友引明け18日の家族葬を予定しましたが、午後火葬が満杯の

為19日だと安置費用が12.960円加算されるのを避け、17日

午後2時~湯かん納棺の儀、午後3時~葬儀、お別れの儀と済ませて

火葬は18日午前10時としました。親族から香典を貰わないのです

から、食事の準備はせずお別れの儀終了の午後4時30分解散です。

しかし食事があると思っている親族もいるでしょうし、17日葬儀後

なら時間はあるので、棺を霊柩車に乗せ片道30分の自宅まで連れて

行き戻ってくる事にしました。 これなら親戚の人達は自然に帰って

くれるでしょう。 18日火葬は家族だけで無料休憩所で待機をして

拾骨後、みんなで何処か食べに行けば一人1.000円で温かて旨い

ものが食べられるし費用も抑えられます。 んと自宅までの霊柩車は

我々の提案企画ですから当然無料で行います。

③は親子ではなく親戚の方の葬儀なので、可能な限り費用を抑えての

火葬式を提案、焼くだけの葬儀ではありますが焼いてくれる人がいる

だけ故人は幸せだと思います。

本ブログを書いている17日午後、現在進行中の葬儀2つと、先日の

一般葬儀を例に『家族に無理をさせずに、家族の希望に沿う葬儀』を

言葉だけでなく実践するとどんな事なのかを書いてみました。 

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