「ごめんね。火葬までベッドの上に寝かせておいてあげられる状況ではないんだよ。もしも

このまま置いたら、明日の火葬前に一階まで下ろすには男手が6名くらいはいるだろうし

それでも下ろせるかどうか・・・だからね。 もし棺から出して下ろすしか無ければ人目にも

触れるし、お母さんが可哀相でしょ。 ならば今のうちに人目に触れずに下ろして、一度

うちの事務所に行って細かい話をしようと思うんだけど良いかな?」 聞いた娘さん達2人

決して納得はできないのでしょうが、仕方ないと思ったのでしょう。 

すぐに搬送準備に掛かります。 車からストレッチャーを出し、搬送用シートのみ持って

自宅に戻ってご遺体全体を搬送シートにくるみます。 ただ自宅の逝去ですから主治医の

診断は済みましたが、病院内逝去で行われる死後の処置はされていません。

搬送時に身体を曲げるので胃の中に残留物があれば出てくる可能性もあります。 その点

考慮しながら僕とご主人の男2人で搬送シートに付いている取っ手を持って持ち上げる。

上手く持てばご遺体が椅子に座ったような状態で運べるのですが・・・初めてのご主人は

勝手が分からず、ご遺体が寝た状態になってしまいます。 これだとずっしり重さを

感じますが、階段を降り始めてから何か言っても仕方ないので、千明も手伝う形で何とか

一階まで誰の目にも触れずに運び、寝台車で事務所に到着、熱いお茶を飲んで貰って

少し落ち着いてから打合せを済ませます。

当方が午前8時30分の市役所開庁を待って手続きを済ませ、ご遺体を斎場霊安室に

預けるのですが、火葬予約が翌日の午前11時なので 10時30分過ぎの搬入ならば、

一日分の3000円だけで済むはずです。 手続き後すぐに預けたのでは2日分の使用と

なり6000円の使用料金となってしまいます。 読者の中にはそんな細かい部分はどっち

でも良いだろ!?と思われる方もいるでしょうが、葬儀費用の節約とは、こうした細かい

部分を適当に、妥協しない事の積み重ねなのです。

家族には一度自宅に戻って貰い、霊安室に預ける時間に公営斎場で待合せて家族と

一緒にご遺体を預け、翌日予定通り火葬を済ませました。

後日、暖かくなってからの5月に あんしんサポート専用散骨場に散骨されました。

火葬から散骨までに掛かった費用は下記の通りです。

【葬儀費用】

火葬支援パック   50.000円(火葬葬儀一式)
散骨         50.000円(粉骨・散骨・税金等全て込々費用)
-------------------------------------------------------------
葬儀と散骨合計  100.000円(あんしんサポート集金額)

※ 市民の火葬は無料地域です

※ 5万円散骨パック内容

① 焼骨を預かり2mm以下の粉状にします(湿気のある場合は完全乾燥します)

② 全骨の散骨もできますが、喉仏等の少量の焼骨を自宅に置き自宅供養する方法を


 お勧めしています(その場合、残す焼骨は簡易ケースに入れてお返しします)

③ 火葬当日2名までは当方にて前橋事務所~散骨場まで送迎します

  (散骨場近くや途中での待合せも可能です)

  (また当方にて代行散骨も可能です)

④ 散骨用手袋・線香等ご用意して散骨場までご案内し散骨して頂きます

⑤ 消費税2.380円

⑥ 全ての人件費まで含めて、散骨は総額50.000円です


葬儀について・・・我想う


【葬儀を終えて】

① 僕の新聞記事を保存しておいてくれたのなら、一度事前相談して欲しかったです。

  今回の選択が間違っていたとは思いませんが、事前相談をしてくれたら娘さん達が

  もっと納得できる方法があったかもしれないからです。

② 今回の葬儀でも痛切に感じるのは【安価な安置施設の確保】でした。以前から

  ずっと言い続けてきた公営団地やアパートの2階以上に住む人達にとっては

  間違いなくその必要がある・・・というのが現実の出来事として起こったのです。

  誰でも安価で使える安置施設の設立や確保は間違いなく、急務と言えるでしょう


次回『葬儀から仲違いする姉妹』です。  ・・・つづく


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僕自身がひとつひとつの葬儀を確認・反省・向上する為に書く実践日誌ですが、

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