自分の長所にうぬぼれてはならない。
自分の短所に劣等感をもつ必要もない。
長所も短所も天与の個性
持ち味の一面なのである。
松下幸之助
私たちを苦しめる劣等感は
「客観的な事実」ではなく「主観的な解釈」です。
主観は、自分の手で選択可能です。
アルフレッド・アドラー
「不登校から立ち直る」シリーズ、今まで読んでいただきありがとうございました。
今回が最終回になります。
自分を苦しめている様々な劣等感は、自身が、自分の意思と決断によって作ったものです。
それならば、そこから解放させることも、自分の意思と決断によってできるはずです。
劣等感からの解放に向けて一緒に考えていきましょう。
<海に反射する陽の光と景色のシルエットがとても綺麗でしたので、思わずシャッターを切りました!!>
前回までに,
「淡々とシンプルに生きる5つの方法」
について説明しました。
1 過去の辛い経験や失敗の記憶を、「右から左へ 次から次へと 流していく」
2 感情に波を作らず、出来事に「良い悪いの評価をしない。」
3 物や人に、必要以上に執着しない。
4 心無い人の言葉は、無反応で聞き流し、その場を速やかに去る。
または、「そうなんだ」と言って、やり過ごす。
5 途中の「プロセス」を自分が認める
いずれも、現代社会において、心を乱すことなく、長期的に安定して生きていくための処世術になります。
何か精神的にきついと感じた時、「淡々とシンプルに生きる」という感覚を常に思い出して欲しいと思います。
さて、何度もお伝えしてきましたが、
不登校、ニート、引きこもりの多くの場合は、「劣等感」から発生します。
(アドラー心理学を参考にしています。)
これも、何度もお伝えしているように、競争原理が浸透した、現代社会においては、私自身も含めて、誰もが、陥る可能性があり、決して、特別なことではありません。
以降は、
※ 少し耳障りな表現になるかもしれませんが、決して、不登校等を非難したり、否定するものでなく、自己の精神構造を客観視するためのものですので、誤解のないようにお願いします。
不登校、ニート、引きこもり等の多くは、
失敗し、できない自分をさらけ出すことを避けるために、
「土俵に上がらない」ことを選択している場合が考えられます。
「転ぶことが恥ずかしいのではなく、転んだ自分を見られるのが恥ずかしい」のです。
自己否定をして、生きることは非常につらく、自信や活力を減退させます。
自己否定をするくらいなら、その土俵に上がらないことを選択することも、一理あるのです。
そして、自分が不利な土俵に上がりたくないという心理状況は、裏を返せば、自分が周囲から認められ、又は、優位に立つことができ、自尊心を維持し、自己を肯定することができる土俵ならば上がりたいという心理を表しているのです。
つまり,
「不登校等は,
であると考えます。
それは、
○「その集団の中で自己実現を図りたいが, 図れない」
<自己実現>
自己実現とは、人間が持つ高度な目的であり、自分のままで、自分の能力・強み・可能性を発揮・実現することを通して、自分らしい生き方をすること
○「その集団の中で自己有用感や自己存在感を見いだしたいが, 見いだせない」
<自己有用感・自己存在感>
自己有用感・自己存在感とは、自分は何かの役に立っており, 自分が価値ある存
在であるという感覚
○「その集団の中で自己肯定感を持ちたいが, 持てない」
<自己肯定感>
自己肯定感とは、自分が自分であることに満足し,
からと考えることができます。
そして、その裏返しに
○「その集団の中で自己実現が図れれば行きたい」
○「その集団の中で自己有用感・自己存在感が見いだせれば行きたい」
○「その集団の中で自己肯定感を持つことができれば行きたい」
ということが言えます。
「集団の中で」というのは, 大事なポイントであり
「すべての悩みは対人関係の課題である」
というアドラーの言葉にいきつきます。
他者や集団を意識しているからこそ, 不登校、ニート、ひきこもりがあるのであり, 意識しなければ,
登校等をしないという選択をする必要はなくなります。
仮に,
「その集団の中で人からどう思われようと, どうなろうと自分は自分だから」
と割り切ることができれば,
又は,
「集団や他者に対して無関心」
であれば,
特段,その集団への所属を拒否する必要はないのです。
ですが、なかなかそのように、割り切ることができないのが現実です。
この不登校の状態を解決する方法は、大きく分けて、3つあると考えます。
1 その集団の中で自己実現を図ることができ、自己有用感・自己存在感を見いだすことができ、自己肯定感が持てるように「実力を付ける」。
2 その集団ではなく, 「別の集団で」、自己実現を図ることができ、自己有用感・自己存在感を見いだすことができ、自己肯定感が持てるようにする。
3 「どのような環境や状態であろうと」、自己実現を図ることができ、自己有用感・自己存在感を見いだすことができ、自己肯定感が持ってるようになる。
この3つが考えられます。
今回はここまでです。
そして、「不登校から立ち直る」シリーズを、最終回とさせていただきます。
私も含めて、現代社会において生きづらさを感じている方が少なくないと思います。
そんな方々のために、少しでも何かのお役に立てたなら幸いです。
これまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
次回以降、
「シリーズを新しく」して、 さらに具体的に説明する予定です。
お楽しみに!
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