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栗東トレセンで火災…逃げ遅れた馬4頭死ぬ
栗東トレセンの凱門の前に停車した消防車。日没後も、消火活動が行われた

 真夏の栗東トレセンが、悲劇に見舞われた。14日午後5時36分にトレセンの自動火災報知器が作動。反応を示す地点の近くにあったのが、JRAGI3勝を含むJRA重賞12勝を誇る村山厩舎だった。

 上空に舞い上がった煙は、約6キロ離れたJR草津駅前からも確認できたほど。保安隊が駆けつけ、119番通報。消防車数台が横付けされ、懸命に消火作業が行われた。午後7時ごろには鎮火したが、ダートGI11勝(交流GI含む)のコパノリッキー、ダノンレジェンド、オールブラッシュ、テスタマッタのGI馬をはじめ、数多くの活躍馬が過ごした厩舎は、ほぼ全焼。逃げ遅れた所属馬4頭が犠牲となった。

 死んだのはアオイホープ(牡2)、トーアキャンディス(牝2)、ケイティレジェンド(牡2)、ミラクルユニバンス(牡7)。このうちアオイホープは日曜小倉1R、ミラクルユニバンスは日曜小倉8Rに出走を予定しており、小倉へ輸送目前での悲劇となった。なお、藤田菜七子騎手とのコンビで重賞を2勝(通算4勝)しているコパノキッキングは12日の交流GIIIサマーチャンピオン(佐賀)3着のあと、小倉競馬場へ入厩しており難を逃れた。

 人間の犠牲者はなく、村山厩舎の南北に隣接する中尾厩舎、高柳大厩舎は、管理馬を避難させて無事だった。

 面積約150万平方メートルのなかに調教施設や厩舎施設があり、2000頭以上の競走馬を収容する栗東トレセンでも、前代未聞の大規模火災。夕闇のなか、くすぶった煙とともにやるせない空気がいつまでも漂っていた。リクナビNEXT