英語教育について2 | Ansei's English のブログ

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赤ちゃんは大人のしゃべる言葉を「耳で聞いて、それをしゃべって」言葉(つまり文法)を覚えます。3-4歳までに言葉(つまり文法)の基礎はできてしまうそうです。幼稚園、小学校に上がるにつれて文字を覚え、言葉の習得はさらに向上します。言語学的には、目で見たり読んだりする受身の行為によって覚えることを知的記憶(intellectual memory)と呼び、耳や口などの肉体器官を使って覚えることを運動記憶(motion memory)と呼ぶそうです。赤ちゃんは運動記憶で言葉の基礎を学び、後に知的記憶を動員してさらに言葉を覚えていくのです。つまり運動記憶が主で知的記憶は従です。

明治以降、わが国では英文解釈とか英文法詳解とか難しい言葉を使って100%知的記憶に頼った英語教育を続けてきました。運動記憶と知的記憶の両者があいまって理想の英語教育がなされる筈なのに、より大事な運動記憶を無視したのですから、それはまさに片肺飛行。日本人の英語力が進歩しなかったのは当然です。戦後になって英会話ブームが起きました。最近はカセットやCDなどが大量にでまわり、ネイティヴ・スピーカーの発音に接する機会が格段に増えてきました。しかし、その割には日本人の英語は進歩を見せていません。どうしてでしょうか?

日本中で英会話がさかんです。でも会話、会話といって Hi, how are you? とかWhere did you go today? などとやっていますが、これにどんな意味があるのでしょうか?こんなことを云うために英語を学ぶんですか? 私は会話という言葉自体が大嫌いです。会話教育そのものに問題があるような気がします。 言葉は人間の本質です。人間存在の根っこです。「初めに言葉ありき」というように、人間だけに与えられた高度な精神の営みです。私たちはもっと言葉に尊敬の念を持つべきではないでしょうか?私の意見では、「言葉の習得には肉体と精神が言葉の魅力にどっぷり浸からなければならない」のです。言葉の魅力を肌で感じてはじめて進歩があるのです。次回はこのことについて述べます。