南房総鋸南勝山大会の魅力2
南房総の歴史を振り返ってみると東京湾・富津で行われていたレースでの状況は白黒でしか残っていないが楽しいシーンがいろいろあった。
これらの歴史があって鋸南大会に引き継がれているのである。これから回数を重ねるごとに参加者も増加し、富津に出場していたスイマーたちも戻ってくるであろう。ぜひ今後鋸南大会を賑やかにしていただきたいものだ。
ところで鋸南町は観光スポットも多い。源頼朝上陸碑や海水浴場発祥の地などはすでに紹介したが関東捕鯨の祖 醍醐新兵衛の墓もなかなかのもの。
出雲国簸ノ川の上流で人身御供の櫛名田姫を救うため、剣を振りかぎして八岐大蛇に立ち向かう素箋鳴尊。「古事記」・「日本書紀」で有名な一場面を描いたこの大絵馬は、天保7年(1836)醍醐新兵衛定香(七代目)らが加知山神社に奉納したものです。
関東捕鯨の祖、醍醐家は、初代定明以来代々新兵衛を称し、組織化された捕鯨業の総元締として、また大名主として村を指導する一方、飢饉の時には蔵を開いて人々に教米を施すほどの救恤家でした
鯨 塚
定香は、自分達を教ってくれた鯨に対し、感謝と供養の気持ちをこの絵馬にこめて奉納したのでしょう。絵馬の裏面には、大きく「鯨大漁追福のため、ならびに海上安全祈祷」と書かれています。 加知山神社南方、板井ケ谷にある弁財天(鯨塚)には、醍醐新兵衛定香が天保9年に寄進した祠があり、それを取り囲むようにして数十基の小さな石碑が建っています。これは、漁が終わるごとに鯨組の漁師、出刃組たちが一基ずつ弁天様に奉納したものと言われています。 古来、神魚とか恵比寿神として崇拝されていた館に対する浦人たちの供養の気持ちの表れなのでしょう
大会会場のすぐ裏の大黒山も時間があれば展望台に登って眼下を見下ろしてほしい
大黒山展望台
徒歩10分足らずで頂上まで登ることができます。眼下に見える勝山漁港や町並み、望遠鏡をのぞけば、伝説の島・浮島から東京湾を行き交う様々な船を手にとるように眺めることができます。また緑濃い嶺岡山系の山並み、天気がよければ富士山や伊豆半島も眺められます
□南房総の玄関鋸山
個性的な印象にのこる山並み。むき出しの岩壁が連なる鋸山は、その名のとおり鋸の形をしています。十万余坪(33㎡)の境内地は千葉県指定の名勝で、十八勝、三十六景など数多くの秘境に富み、三尊来迎の姿といわれる瑠璃、日輪、月輪三峰の大偉観、東京湾を始め、富士山、三浦半島、伊豆半島から伊豆七島と関東一円を見渡せる一大パノラマが広がっています。頂上の大景観とともにその美しさは言葉ではいいつくせません。頂上へ登るにはロープウェーを利用すれば、わずか3分。大仏前広場の無料駐車場へは鋸山観光自動車道で。また、鋸山登山自動車道を利用すれば簡単に頂上へ登ることができます(有料駐車場)。ハイキングをかねて、のんびり登山道を歩くのも、名所がたくさんあるだけに、時間にゆとりのある人にはおすすめのコースです。総てを鑑賞するには2日を要するといわれるほどです
いま鋸南町はサクラが美しい
ぜひこのシーズン町中に咲くサクラを見に来ていただきたい。