ココスクロッシング挑戦日記 | shino-1のブログ

ココスクロッシング挑戦日記

レース当日。朝4時の起床。昨夜は10時にはベッドに入ったのだが、なかなか寝つかれず12時頃になってやっと寝たような気がする。ルームメイトのY君はまだベッドの中だ。先に起きてシャワーを浴びる。歯を磨きながら鏡に写る自分を眺める。表情が硬い。無理に笑顔を作ってみるがぎこちない。430分昨晩用意しておいたバナナとサンドウイッチをかじる。そうだ部屋から水着をはいてゆこう。メリソ湾についてもゆっくりする時間が無いと判断し、すぐにフェリーに乗れるようゴーグル・バスタオルなどをバッグに放り込み、ロビーに降りる。

450分ロビーには他の選手たちがすでに集まってきている。他のホテルからタクシーで相乗りしてバスが出るこのホテルまでやってくるのだ。5時ちょうどにスタッフがロビーで「集合してください」「正面のバスにお乗りください」と大声を張り上げている。バスは予定通りメリソ湾に向けてスタート。途中、PIC・パレスホテルと他の選手を乗せてバスはそのまま一路メリソ湾へ。まだまだ外は暗い。約50分のドライブだ。バスの中では前日に聞いたゼッケンのナンバリングを友人同士で腕・足に書きあっている。今日はどんなレースになるのだろう。

考えてみればもう5年連続での出場だ。レースの流れはわかっているが毎回緊張する。よしバスの中でもう一回レースをシムレーションしてみよう。スタートさえうまくきれればあとは先頭集団についてゆくだけ。流れに沿ってついてゆこう。そしてゴールが見え始めたら少しピッチを上げて(ここで5人抜くぞ)ゴールだ。+++

545分メリソ湾到着。バスから下りて、テントへむかう。そして出場の意思を伝えてフェリー乗り場へ。フェリーは絶対に一番フェリーでココスに渡るべし。昨年まではわかっていてもついテント前でぐずぐずして、「フェリーへの搭乗案内があってあわててフェリー乗り場にいったのだがもうすでに一番フェリーは出た後だった。待つ間がなんとも嫌な間だ。それに時間も刻々と過ぎてゆくが一番で行ったフェリーがなかなか返ってこない。

635分やっと2番フェリーに乗り込み、ココスに到着したときにはもうスタート7分前というあわただしさだった。」。その反省から今年はメリソに到着してからすぐに着替えを預けて小走りでフェリー乗り場にむかう。よしこれでなんとか一番フェリーに乗れそうだ。

66分フェリーは満杯。フェリーはエンジン音をたててココス島へむけて出発。途中、フェリーからゴール地点をみて目標を改めて確認する。前日の説明会で「ゴールの後ろの山の頂上付近にある白い鉄塔をめがけて泳いで下さい」とブリーフィングされたことを思い出しながら、山の頂上の白い鉄塔を確認し、かつゴール付近の状況・スロープを上がってのゴールだと自分に言い聞かせる。船内は緊張して何もしゃべらない人と・グループでワイワイ騒いでいる人たちと対照的だ。あのグループもなんか無理しているな~って言う感じ。ここはレースに集中しよう。ツバを三回飲んで、息を3回はいてそれから“バーム”を一気飲みすればもうオーケー.これ俺流のリラックス法。


ココス島到着。到着後、走って事務所棟のトイレへ。ここは知っている者の強みだ。スタートは7時ちょうどの予定なので少し余裕を持ってストレッチ・そしてウオームアップだ。桟橋前のスタート地点にはすでに多くのスイマーがアップをしている。自分も足から入水して100mほどゆっくりと泳いで見る。今年はクラゲがいないようなので少し安心する。スタート前のハンドマイクでの再度のブリーフィング。英語ということもありよく聞こえないし、あまり良く理解できない。時間になればホーンが鳴る。ふと見ると地元のスイマーや速そうな選手たちは少しづつ前に出て先頭に出ようとしている。俺もあいつらに習って前に行く。前に向かってゆっくりと平泳ぎをしていたらプオ~ンというスタートの合図。ヤバイ+++。

レース開始:幸い、うまくスペースがあったので最初の200mを結構ピッチをあげて第二集団について泳ぎ始めることが出来た。国内の大会と違ってスタートラインが広く取ってあり一斉スタートなのでかなり広がって対岸のメリソへ向かっている。このサンゴ礁が見えるうちにいいポジションにつこうと自分に言い聞かせる。ココスからメリソまでは3.54km対岸の島は見えるのだが、単調なので距離感がつかみにくい。自分として50mを「35~37ストロークで泳ぐ」と決めているので、まずはリズムを掴むためにストロークカウントをしながら前の選手に着く。+++500mくらいは行ったのだろうか。かなり縦長の状態になってバラケテきているようだ。「よしこいつに決めた」その選手は身体が自分の2倍くらいありそうなグアム地元選手だ。海の中なので余計に大きく見える。キックはせずにほとんどプルでぐいぐいと進む感じだ。こいつの後ろにぴったりとついてドラフテイングでつけば結構楽に泳げて、途中エネルギーを節約できそう。よっしゃ~作戦通り。++++


やっと中間ブイを通過した。あと半分だ。自分に頑張れよと声援を送る。このあたりになると横の選手たちがほとんど見えなくなる。これはバラケテ横に広がっているために選手の目線では見えないのだ。ちょっと不安になる。あれ?前にいたジモチーも疲れたのか後ろに下がったし、気がついたら自分ひとりでのレースになってしまった。ここで目標をしっかりと確認するために立ち泳ぎ・前方をみて鉄塔を再確認して前の選手を見ると30~40m先に3~4人が固まって集団を作っているのが見えた。なんとかあの集団につけないかな~。気持ちを入れ直しペースをアップしてこの200mをがんばる。う~ん・見えてきたぞ~。あれ前の選手は女じゃね~の。悔しい~。何であんなに速いのよ。そうだ。思い出しだぞー。フェリーの中で斜め前に座っていた女性だ。アシックスのロング水着でわかった。フェリーでは色白でボーとしていてジミ~な感じの女の子が俺の前を余裕で泳いでいるのだ。クソ-追いついてやる。+++100m・200m+++あ~あダメだ。追いつくけねえ~***。あとゴールまで300mくらいまできたら+++「あの女・キックを強く打ち始めて猛ダッシュ+++離れてゆく。ダメダメだ+++もうキックも利かない。ラストスパートなんてもんじゃなく。ただ苦しい・もがいている。ちくしょー。++

ゴール前でなんとか2人をぬいてやっと桟橋に到着。コンクリートのスロープに足をついて前を見たら「あの抜き去っていった日本人の色白女性がゴール地点を走り抜けていた」。僕はスロープをあがり、地元スタッフから箸のようなステイックを渡され、そのままテント内のゴール確定地点へ。ゴールして周りのジモチーに“グッジョブ・グッジョブ”と握手で迎えられ、(後で聞いたら“Good Job/Good job”のことだったらしい)満足感にひたる。この気持ち良さ。あ~あやみつき。また来年も来ようとキメタ。総合36位。これが僕の今年のココスだった。来年にむけてまたの挑戦を誓ってバスに乗り込む俺だった。

 

Wonderful Guam Cocos Crossing” サンキュー。


2009年5月31日07:00am 19回目の夢を乗せてココスクロッシングのスタートだ。

希望者はホームページからオンラインエントリー又は事務局へ;03-5695-1355

メール: info@openwater.gr.jp