「ナラタージュ」 に引き続き、買いだめした島本理生さんを読む。
文庫になっているのは短い作品が多いので、片道の通勤時間で読み終えてしまうのが唯一の難点。
デビュー作が気になり、まずはそこから。
- シルエット (講談社文庫)/島本 理生
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前の恋人「冠くん」と今の恋人「せっちゃん」
違う種類だけど両方好き。
そんな自分勝手と言われてしまえばそこまでな感情の描写がとってもうまい。
「杏の気持ち、代弁しちゃってる??」って思うほど、この気持ちが分かるだけに、きちんと描ききれる作者さんに尊敬超えて畏敬の念を抱く。
あっちはもうなりたたないもの、としてわかってるんだけど、忘れきれず捨てきれない大事な気持ちで。
でもこっちもいなきゃ困るし、利用してるんじゃなくて、好きなのー。
みたいなね。
杏が表現しようとしてもこの程度になっちゃって、単なるワガママな女に成り下がっちゃいますよ。
いやはや。
本当に参った。
結末の刹那すぎる幸福感も、この作者の持ち味なんだな。
ともう既に受け入れちゃいますよ。
うーん。
恐るべし。
島本さんを読み続けていくと、どんどんどんどん考えすぎなグルグルモードに囚われていくけど、それもまたそれ。
そのモードに人を連れ込む繊細かつ暴力的にパワフルな作品たちに圧倒される幸せです。