あれよあれよという間に5月が終わってしまいました。

5月7日の日記で、歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」の観劇日記を追って書きますと言っておきながら、すっかり遅くなってしまいまして申し訳ございません……。

その後、何度かリピートしたにもかかわらず、観劇日記を書くことを放棄しておりました(笑)。
イマイチ執筆意欲がわかなかったということで、察してください(笑)。

執筆意欲以前に、仕事が立て込んでいて、夜10時まで会社にいて翌朝6時半に出勤というようなこともあったので、観劇日記書いてる場合ではなかったんですよね……。
ブログを書いているヒマがあったら、数時間でも睡眠時間を確保したいので(笑)。

とは言うものの、サントリー美術館の「広重ビビッド」展の記事やなんかは速攻アップできたので、やっぱり「執筆意欲をそそられるかどうか」の問題ですかね(笑)。

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「團菊祭五月大歌舞伎」の観劇日は、以下のとおりでした。

・5月5日(祝)夜の部
・5月6日(金)昼の部、夜の部「時今也桔梗旗揚」「男女道成寺」幕見
・5月14日(土)夜の部「勢獅子」幕見
・5月15日(日)昼の部「楼門五三桐」幕見、夜の部「男女道成寺」幕見
・5月21日(土)夜の部「勢獅子」「男女道成寺」幕見
・5月22日(日)昼の部、夜の部「勢獅子」幕見
・5月26日(木)夜の部「男女道成寺」幕見

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↑5月5日までは、「木挽町広場」に五月飾りがありました。翌6日に行った時には、速攻撤去されてましたが(笑)。

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↑15日は、サントリー美術館の「広重ビビッド」展を見た後で幕見しました(笑)。

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↑5月22日は、吉右衛門さんのお誕生日を勝手に祝って観劇(笑)。

5日の夜の部は、菊之助さんのご子息和史くんの初お目見得があったので、ワタシにしては珍しく1階の前方席で観劇しました。

昼の部は、もともと6日の3階A席だけ取っていたのですが、3階席からだと、「楼門五三桐」で楼門が競り上がった時に、吉右衛門さんの顔が見切れてしまって……。
(3階の1列か2列なら辛うじて見えたのかもしれませんが)

そこで、吉右衛門さんのお誕生日の22日に1階席でリベンジしようと思ったのですが、ぶっちゃけ、昼の部のお目当ては「楼門五三桐」だけだったので、たった10分やそこらのために1等席1万8000円はもったいない……。

1階の2等席は一番後ろのほうしか空いていなかったので、どうしようかなと思っていたのですが、観劇の数日前に「チケットWeb松竹」を見たら、何と1階2等の最前列(1階17列)に1つだけ空きが!

これは観に行けということだなと思って(笑)、速攻で取りました。

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今回の興行の目玉となっていた、和史くんの初お目見得。

5月2日の初日には、花道で転んじゃってずっとお顔を隠していたそうですが、5日に観に行った時には、時々まぶしそうに顔に手を当てていたものの、客席にちゃんとお顔を見せてくれていました。
菊之助さんに挨拶を促されたら、「ヤダ!」って言ってましたけど(笑)。

2歳だから、「イヤイヤ期」の真っ最中なんでしょうかね。
私は子どもを産んだことがないので分かりませんが、会社の同僚の話を聞くと、イヤイヤ期はどこのご家庭も大変なようで……。

そんな時期に2000人近い人の前に引っ張り出されたら、そりゃ「ヤダ」の一つも言いたくなる(笑)。
そんな時期に初お目見得させるオトナが悪いんだよね~(笑)。

初日に転んだのがトラウマになったのか、以降は毎回、菊之助さんに抱っこされて登場していました。
ご挨拶も、まだちょっと難しかったかな~。

21日と22日に幕見した時、扇子を吉右衛門さんのほうに勢いよく放り投げていたのには驚きましたけど(笑)。

歩けないのもご挨拶できないのも、2歳児だししょうがないよねと思って微笑ましく見ていたワタシですが、扇子をぶん投げた時にはさすがに引いてしまいました(笑)。

一度ならまあしょうがないかなと思いますが、何度もやっちゃってるということは、オトナがちゃんと叱ってないということかな……。
お客さんがウケていたので、その反応を見て子どもはやっちゃうんでしょうけど。

まあ、よそのご家庭のことだから、別にどうでもいいんですけど(笑)。

菊之助さんがご挨拶をしている間、吉右衛門さんが和史くんを抱っこしていたのですが、あやすように小声で何やら話しかけている吉右衛門さんが、すっかりおじいちゃまの顔になってました(笑)。

吉右衛門さんが和史くんを抱っこしているところの舞台写真があったら買おうと思っていたのに、そのショットの写真は販売されていませんでした……。

カメラマンがあのショットを撮っていないはずはないので、役者さんが自分で写真を選定する際に外しちゃったんですかね……。

音羽屋さんに気を遣ってのことなのかもしれませんが、あのショットを楽しみにしていたお客さん、多いと思うんですけどね……。
まったく、気が利かないなあ(笑)。

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昼の部の一幕目「鵺退治」は、昭和37年以来54年ぶりの上演だったのだそうです。

54年前なんてワタシは生まれてないので、今回初めて観る演目でした。
なので楽しみにしていたのですが、うーん……ちょっとビミョーだったかも……(笑)。

梅玉さん演じる頼政も、魁春さん演じる菖蒲の前も、又五郎さん演じる早太も良かったし、序盤で出て来る歌女之丞さんの巫女も存在感があって芝居が締まっていたし、幕切れに登場する錦之助さんの帝もキレイで品があったし、立ち回りの時の鵺の動きはキレキレで迫力があったんですが……。

鵺の鳴き声がいただけなかった(笑)。

鵺は、猿の顔、狸の胴体、虎の手足、蛇の尾を持つという、伝説上の生き物。
そのビジュアルはそれなりに表現されていたと思うのですが、問題は鳴き声……。

映画「悪霊島」のキャッチコピーで「鵺の鳴く夜は恐ろしい」というのがありましたが、鵺の鳴き声は、鳥のトラツグミのような鳴き声とされています。

それなのに、「ガオー」という猛獣のような鳴き声になっていて、興ざめな感じでした……。
やっぱり音は大事ですね(笑)。

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昼の部の切「楼門五三桐」は、吉右衛門さん演じる石川五右衛門に、菊五郎さん演じる真柴久吉という、豪華な組み合わせ。

あっという間に終わっちゃいますが(笑)、それでも十分にお腹いっぱいになる一幕でした。

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「男女道成寺」の所化での尾上右近くんの芝居がウルサイというか、いわゆる「行儀が良くない芝居」という感じで、観ていてイラッとしてしまいました。

大勢が並んでいる中で、一人だけ前に出過ぎちゃっている感じで、いわゆる「悪目立ちしている」感じとでも言うんでしょうかね。

自己顕示欲が強いのか、単に芝居がヘタなだけなのかわかりませんけど(笑)。

「男女道成寺」は幕見も含めて5回観ましたが、何度観てもそんな感じだったので、「自分だけ空気が違っちゃっていることに、いいかげん気づけよ……チッ(←舌打ち)」と思いながら観てました(笑)。

最初のうちは、「『ワンピース』の公演を終えたばかりだから、ちょっと芝居の仕方が変わっちゃってるのかな……」と思ったのですが、同じく「ワンピース」に出演されていた男女蔵さんはちゃんとしていたし……。

まあ、尾上右近くんは、「ワンピース」の時もちょっと芝居が浮いてる感じではありましたが(笑)。

「『ワンピース』なんかに出ているから芸が荒れるんだ」などと言われて、今後の「ワンピース」上演に支障をきたされては困るので、ちゃんとやってほしいんですけど……。

「ワンピース」の出演者といえば、笑也さんも「馬盥」の園生の局役で出ておられました。
笑也さんが團菊祭に出ると思っていなかったので、5日に観劇した時びっくりしてしまったのですが(笑)、笑也さんの園生の局、控えめだけれど存在感と品があって良かったです。