毎日本を読むようになって、
速読に興味が湧いてきたので、
話題のこの本を手にとってみた。
結論から言うと、
速読のイメージが180度変わった。
速読というと、ななめ読みや、ページを画像として認識するなどの
特殊な技術を用いて、とにかく早く読むための技術だと思っていた。
しかし、この本で語られている速読とは、読む目的にフォーカスし、
入念に読む箇所と、流し読みする箇所でギアを変え、
メリハリを付けて読むことで、
早く読むだけでなく、自分の知りたい内容を要領よく手に入れる術だった。
自分は今まで、一文字一文字を丁寧に読むことでしか、
本に書かれていることの理解は深まらないと思っていたが、
その本を「何のために読んでいるのか」という目的意識があれば、
その本から「何を得るか」が明確になるため、
スピードと理解の両方を同時に実現できるということに気づかされた。
実際、早く読むには目の動きを訓練しなければならない。
ただ、ななめ読みやページを画像として認識するなどのあやふやなものではなく、
目の動かし方を鍛えるという、誰でも可能な方法のため、非常に現実的だ。
この部分は修行しなければいけないので、なかなか辛い。
ただ、自分が何のために読んでいるかを意識し、
重要な箇所とそうでない箇所で読むスピードを変えるという考え方を
学ぶだけでも、この本を手にとって良かった。
具体的には、「先行オーガナイザーを利用する」という箇所が非常に参考になった。
見出し、章・項の最初の数行。
この部分を入念に読めば、後にどんな内容が続くかだいたい予想がつくため、
流し読み程度で理解できる。
当たり前のことだし、大学受験の時、予備校で英語の読解問題を解くテクニックとして習った。
そんなこと忘れていて、最初から最後まで全部同じレベルで読んでいた自分が恥ずかしい。
もうひとつ。
「自分の血肉になっていれば、自分の言葉で置き換えられるはずだ」
これは大学のゼミで、先生が口酸っぱく教えてくれた。
著者の書いていることをそのままの言葉でメモするだけでなく、
自分の言葉に置き換えたり、自分の身近な例に当てはめたりできて、
ようやく本当に理解しているということなのだ。
忘れていたものを思い出させてくれると同時に、
今後の読書、人生に良い影響を与えてくれた本だった。