米国人の友人が、日本人の奥さんと離婚してから

子供に一切会えないという状態が続いていました。



前妻がハワイに子供と移住したのをきっかけに

彼はハワイに自分の子供を連れ戻しに行き

今ではお子さんと自由に会える日々を過ごしています。



ずっと子供に会えなかった理由は、

日本がハーグ条約に加盟していなかったこと。

ハーグ条約を批准した場合、

一方的にどちらかの親が16歳以下の子供を

連れて自国に還り、子の返還に応じなければ、

誘拐犯として指名手配されることさえあります。



友人のケースでは、前妻がハーグ条約に加入している

米国(ハワイ)に入国したため、

子の返還が可能になりました。



なぜ日本がハーグ条約に加入しないのか。

ずっと不思議でなりませんでした。

しかし、以前は国際結婚をしている日本人はほとんどが女性。

夫のDVから逃れようと帰国する子連れの日本女性を

守ろう、といった意図が含まれていたのです。



昨年2011年から、法務省はハーグ条約の

条約締結への準備をしています。

DVについては強制執行を停止する条件付きでの

案が出ているようですが、どうなるのでしょうか。



そういえば日本では犯人を匿った場合

犯人蔵匿罪となりますが、

肉親の場合には刑が免除される場合もありますね。

アメリカだと、自分の子であろうと通報しなければならない。

日本の法律には家族に対する温かさがあるように思います。



昭和21年に公布されてから日本国憲法は

一度も改定されていません。

当時の法律家が広範囲の国際法を学んだのに対し

現在は、他国の法律への理解が浅い気がします。



日本が法の上でもガラパゴスであってはならない。

証券取引法にもしばしば感じることですが

日本の法律の良いところを残しつつ

進化し続ける現代の状況に則った

法律ができてくれることを願います。




明日も素敵な一日をお過ごしください。