手を繋いで歩くのが好きだった
頭を撫でられるのが好きだった
抱きしめるとあったかくてくまさんみたいで好きだった
愛しくて仕方なかった
ひまさえあればくっついてもたれて
ふたりはいつもいっしょだった
冬になると足が寒いから
あいつの足に絡みつくとすぐ眠れた
夏はうっとおしかった。
ベースを弾く姿が大好きでよくこっそりまねをした
わたしの自慢の彼氏だった
わたしが泣くと全身全霊で守ろうとした
いまもかわらずそうだ
わたしが笑うとあいつも笑う
わたしがつまらない顔するとあいつもおなじになる。
わたしが歌うとあなたはギターを弾く
わたしが歌いたい歌を弾いてくれる
どうしていまは彼を愛せないんだろう
どうしていまは彼に触れたくないんだろう
かわいいかわいい彼氏だった
かわいいもの好きで甘いものが大好きで
わたしが全部服を選んだ
全部気に入ってくれた
わたしがしたいことをさせてくれた
わたしがいきたいところへつれてってくれた
わたしのために仕事をしていると言ってくれた
わたしが美味しいものを食べられるように
今日は飲みにいくと言ったまま帰ってこない
昨日の夜も彼は泣いていた。