深紅の機体、イリオスは、
スクリプトガンに似た小型銃砲で、
アサシンのコクピットを狙ってきた。
「貴様は代々受け継がれてきた
サハク家の血を引き継ぐものの1人だ。
貴様が政府のデータを持ち出したせいで、
両親が疑われて政府に殺された。」
「ガナスト...」
ダイゴはこの会話を黙って聞いていた。
そして、ハッと気付いた。
グラージュがいつも戦闘のときに首につけている
ロケットには幼い少年の写真が入っていた。
「あの、写真が弟だったのか...」
イリオスに乗っている少年はガナスト・スターレンツ。
正真正銘のグラージュの弟だ。
深紅のイリオスと漆黒のアサシンは
お互いに激闘を繰り広げていた。
「スクリプト改!!!」
イリオスが放ったビームが、
アサシンの脚部を直撃した。
「グラージュ!!!」
ダイゴはアサシンに近づいた。
だが、グラージュの声が聞こえてきた。
「来るな、ダイゴ!これはオレの問題だ。」
そして、そのとき、イリオスから通信が来た。
「もう、時間の無駄だ。
ここを貴様の墓場とする。」
そして、イリオスの背部と両腕部にある
テールスタビレートが全開になった。
そして、機体全体が眩い閃光が放たれた。
すると、赤い一筋の光が
アサシンのテールスタビレートを貫いた。