店長が去って、もうそろそろ一週間が過ぎようとしてる。
たった5日間だけど、心身ともにかかる負荷が、想像していた以上にキツイ。
代理とはいえ、店の責任者を任されている事実。
大げさでもなんでもなく、今は全ての責任は俺にある。
来店してくれるお客様の為、働く従業員の為、会社の為。
店を存続させる事が今の俺の使命。
一社員の時は、そんな事なかった。
でも、今は違う。
俺が適当にやれば、店がおかしくなる。
お客様が離れる。
売上が下がれば、店の存続が危うくなる。
もし、閉店に追い込まれたなら、働くスタッフの事も守れない。
もちろん、俺の好きな彼女の事さえも。
そう考えると、厳しくしなくちゃならない事が自然とわかってくる気がする。
俺の今までの人生で、何度か聞いた事がある話。
『店長になった瞬間、人(性格)が変わるよね。』
以前、別の何人かに言われた言葉。
今ならわかる気がする。
変わらなければ、店が守れないからだ。
甘えを捨てなければ、好きな人の居場所さえ守れない。
だから、変わるんだ。
他人から見ると、それは豹変したかのように見える時もあるかもしれないね。
でも、それでいいと思う。
守る立場になったとき、友達感覚、楽しいだけではいられない。
俺自身の事だけなら、違う仕事を見つければいい。
不純な気持ちかもしれない。
でも俺は、彼女の好きな彼女の居場所を守りたいと思った。
彼女が好きな今の店を、彼女がいる間だけでも俺が守りたいと思った。
もしそれで、俺の性格が変わったように見えて嫌われたら、
それも仕方のない事なのかなと思った。
辞めた店長が言っていた言葉。
『店長は、孤独だよ』
店長の部下・一社員である以上、嫌な事はあっても、
店長が必要な事は言ってくれる、叱ってくれる。
助けてくれる仲間もいる。
でも店長は、店長としての判断で、店を経営するから、
下の人間は、言う事は聞いてくれても、フォローやアドバイス、
叱ってくれる存在がいないことが多い。
店長としての意思が伝わってなければ、自分の知らないところで、
店長と言うだけで一線置かれる。
影で言われる事も多くなるかもしれない。
自分がどんなに店の事、スタッフの事を考えても・・・だ。
伝わらなければ伝わらないほど、より孤独になる。
でも、それでいいとも思う。
例え、俺が嫌われようが、彼女が・・・働いてるスタッフが、
働いていて楽しい、やりがいがあると思える場所を失う事の無いように、
俺が守れればそれでいいと思う。
今、雇われて働いている人たちは、当たり前だけどかなり多いはず。
俺は、まだ、たかだか代理の身分だからこんな事言うのもおこがましいが、
店や会社を守っている人をもう一度、ちゃんと見てみるといい。
従業員では知り得ないところで、見えないプレッシャーと対峙して、
任された店を守る事に精一杯だと思うから。
俺は、まだ、スタートラインに立ったばかりだけれど、
自分に出来る事はなんでもやろうと思ってる。
出来れば、皆を巻き込んで、やりがいのある楽しい職場を作りたい。
辞める時には、ココで働けてよかったといって辞めてもらえるような、
そんな店にしたい。
・・・なんて、大層な事書いては見たものの、根底にあるものはただ一つ。
彼女が楽しく働ける場所を守りたい。
ただ、それだけ。