「聞こえてるぞ」
「あ、そうでした」
彼の能力は『Telepathy』。
からかう事にしか使えない能力だ(と勝手に決めつけている)。
「聞こえてるって」
奴の顔が段々と不機嫌になってきた。
まあ仕方ないじゃない。
回線をねじ込んだまま消すことも出来ない。
近くに来ると嫌でも繋がっちゃうのよ。
『じゃあ、近付くなって事か』
別にそんな事言ってないし。
あ、ちなみにこれも彼の能力により、彼の声も私にしか聞こえていない。
いつの間にかヤジの矛先が粽からのぎせんへと変わっていた。
やっぱりのぎせんはクラスに人気あるなー。
『誰に説明しているんだ』
ここにいない人……かな。
てか、いい加減話してよ。
いきなり運動会とか言われても訳分からないんだけど。
『意味分からんな。
運動会じゃなく体育祭、な。
その事に関しては今説明する。
どうせ一年生は大したことしないのだから今でも構わんだろう?』
それは言えてるけど、流石に遅い気が。
今日は6月の最終週の木曜日。
年間行事カレンダーには体育祭は7月中旬って書いてあったよね?
『まあ何だ。
そういうことはのぎせんに言ってくれ。
発表を遅らせてくれと頼んできたのは彼女だしな』