だって鍵持ってきているし。
ほら………ってあれ?
バックの中を必死で探すが、見つからない。
え、野宿決定?
「………事情を話せばアイツも分かってくれるだろう。
あまりアイツに迷惑かけるなよ」
私の必死さに呆れたのか、彼は渋々了承した。
よっしゃ、私ついてる!
ところで私、普通に話せてるよね。
引きこもり脱初日は絶対喋れないと思っていたのに。
彼のおかげかな。
「おい、置いて行くぞ」
見ると、彼は自転車を押しながら数メートル先を歩いていた。
慌てて自転車を押して、彼の後を追いかける。
「あれか、アナタはツンデレ?」
「何でそうなる」
「だってそうじゃないの。
了承しておきながら、先行っちゃうなんてツンに他ならないよ」
「ふざけた事ならずっと言っていろ。
置いて行くがな」
「何となくごめんなさい。
あ、そうだ。自己紹介忘れてた。
私の名前は青島瑞希。
まだ小学5年だよ」
「奇遇だな。
俺も5年だ」
「え、嘘だー。
中学生じゃないの?」
その時の彼の身長は160cmを超えていたらしい。
後から伸びなくなったらしいけど、あの時は、私にはとても大きく見えていたのだ。
私の身長が低かったのもあるけど。