「お客さんに、きびがら細工を頼まれたから、鹿沼行くよ~」と、小山在住のMちゃんから金曜の夜に連絡アリ。
[※きびがら細工とは…
鹿沼市の工芸品。箒もろこしという植物を原料に作られた郷土玩具とも呼ばれるもので、縁起物として親しまれている…らしい]

鹿沼は、その昔、日光例幣使街道の宿場町として栄えた町で、建具や木工の産業が盛んなのだ。
その中で、箒(ホウキ)の生産量も多かった。
畳文化と共にきたモノだから…今ではあまり使われなくなったけど。
でも実際に使ってみると、その掃き心地の良さと機能性は、量産されている箒との比ぢゃない。
全国には絶対的なファンもいるらしいけど…
地元人でも、ウチらの年代で話が通じる人は…ほぼいないだろう


で。箒を作ったときに出る廃材を利用して作られるようになったのが、きびがら細工

知る人ぞ知る逸品(笑)
いろんな伝統工芸に関心があって、職人さんを尊敬するアンは…渋い路線にハマることがある。
まぁ、「自分もやってみた~い

」という、興味本意な感覚だけれども。
さて今回は、地元の鹿沼をぶらりとしたお話。
田舎がゆえに…「何も無い

」と感じても、「のんびりするにはイィ

」と捉えておくのがベターだろうと、日頃思っているアンですが。
土曜日。
午前中、決死の覚悟で、苦手な歯医者さんに行き…
お昼に、Mちゃん夫婦と新鹿沼宿

で待ち合わせ。
物産店の中をちょっと見て、あれこれ悩んだ末に…そこの食堂で昼食を済ませてしまうことに。
ここのアイスがなかなか美味しいのだけれど…
寒過ぎて、流石に食べる気にはならない

食券機前。
アンは何故だか無性に、カレーうどんに惹かれて…ポチっとな


ア:「歯医者さんで、仮につめてある白いの…カレー色になったりしちゃうかな?」
Mちゃんたちは苦笑のみ

アンは、真面目に心配になったのに

でも食べちゃうけど(笑)
元祖・庶民的カレーうどん…といった感じの、トロッとした汁が、太めのもちっとした麺に絡んで…ウマイ



最近、あちこちでカレーうどんが秘かに流行ってて、趣向を凝らしたものが沢山出てるけど。
安くて美味くて、ホッとする…この庶民派カレーうどん、かなり気に入ってしまった

さて。腹ごしらえをしてから向かったのは、古峰原(コブガハラ)の古峯(フルミネ)神社。
何年かぶりに行った~
ホントに遠い

水が綺麗なことで有名な大芦川沿いを進むが、寒々としている。
山奥へ向かうほどに、路肩には雪も見られるようになってきた。
のぼって行くにつれ、川原の石が…いかにも上流といった大きなものに変わってきた。
のどかだ。
のどか以外の何物でもない…

そういえば昔、この辺りに住んでた同級生が「隣の家は1km先」て言ってたっけな…

だいぶ走って、一の鳥居を通過


ア:「思った以上に遠いけど、同じ鹿沼市内なんだね~

」
ナビに、チェーン規制のマークが出てきた。
M:「冬にぷらっと来るには、危険だったかな~??

」
やっと着いた

古峯神社

何やら白いものが舞ってるのが視界に入るケド…気づかなかったことにしよう。
参拝するために参道を歩きつつ、「こんな感じだったっけ~??」と古い記憶を辿るけど…
沢山の人がいるときや、小学校の遠足で来た記憶では…今と重なる感覚は無かった。
この神社は『天狗の神社』とも呼ばれている。
歴史は古く、1300年余りにもなる。
日光山の開祖が、この山奥で修行したと謂われているらしい。
中に入れば、奉納されている大きなカラス天狗と大天狗の面が観られる。
今回は見て来なかったけれど、そのサイズは、縦が170㎝以上あるらしい。鼻の高さが気になったけど…それは調べがつかなかった

結構な迫力だ。
拝殿で手を合わせてきた。
神社には珍しい藁葺き屋根。関心を持って見ると、古い彫刻も味わい深く、面白い。

参拝して、おみくじを引き、あれこれ言いながら下りてくると、寒さも相まって、うっかり土産もの屋の『甘酒』に目がいってしまった。
酒粕は苦手なのに、甘酒は好きなアンである。
「中のストーブで、暖まってきな」
おっちゃんの呼び掛けに、素直に乗った私たち。
おっちゃんは、この辺りの話を色々してくれた。敷地内にある古峯園(コホウエン)という庭園を特に勧められた。
お:「春になったら来るといいよ~」
ア:「花の時期はいいですね、きっと

紅葉の隠れた名所っても聞いたことあります♪」
ご近所さんらしき兄さんが、お茶を入れてくれた。(お店の人かと思ったら違ってた

)
「市内は晴れてた?ココは日光の手前だから…天気が違うのよね」と、おばちゃんも話に入り、あまりの世間話具合に…会話がまとまらなくなって来た

「俺が作ったんだよ」とおっちゃんが出してくれた饅頭を食べ、甘酒とお茶を飲み干し、長くならないうちに、礼を言って退散してきた。
ア:「あったまったし、またお腹いっぱい

」
M:「地元の会社の内部事情とか…どうでもいい話だよね


」
ア:「地元人だと知って、世間話に転じちゃったんだね

」
M:「俺は初めて来たって言ってるのに

」
温まったものの、ちょっとテンションが下がった感は否めなかった。
ア:「で、きびがら細工って、どこで買えるの??」
M:「伝統工芸館で買えるの!土日は工房やってないから」
ア:「なるほど!これからが本題ね♪」
最初に待ち合わせした、新鹿沼宿から程近い場所にちょこんとある。
ドライブしてきた道を下って戻り、日が傾いた頃、伝統工芸館に到着



Mちゃんの買い物ついでに、あれこれ見て来た。
写真を取り忘れたけど、鹿沼の秋祭りに登場する、彫刻屋台も保管してある。
ここにあるのは、石橋町の彩飾が最も綺麗な屋台。(パンフを撮ってみたけど…うまくいかない

)

日光東照宮の彫り物を思わせる、巧みな技が凝縮された一台。文化財に指定されている。
百年以上前に作られたものを、使用しながら保存していくのは大変だろうなぁ~と…つくづく思ったアンなのでした。
さて他にも、アンの気を惹いてやまない…組子も展示されてました!

このような寸分違わず作られた小さなパーツが、ひとつひとつ組み込まれて…

ひとつの作品になる。
気が遠くなるような作業だろうね…


まさしく職人技

木材のまち鹿沼らしい、よい仕事を見せてもらいましたな

日光東照宮の造営の際に、全国から集められた職人が、この地に住み込んだり立ち寄ったりして、木材加工の技術を伝えたという。
それらが今も、伝統工芸として受け継がれている。
そして、時と共に進化もしている。
技という名の美を、後世にも途絶えずに伝えていってほしいと思う。
一市民であるアンも、職人にはなれないけど…
職人魂を伝えるべく、口コミでもしてみよう

小さなワンフロアだけど、木のぬくもりも感じられて、なかなか良かったなぁ~と、伝統工芸館をあとにした。
ほんの半日、市内を地味にぶらっとしただけだけど、なんだか満足だ。
地元を知るのもいいことだなって、なんとなくほっこりした気分だ

また散策してみよ~っと


