真の価値 | すべてのアスリートへスポーツだけじゃない生きがいを
本日の一面に
「プロアマ終戦」の見出しが大きく出ているスポーツ新聞がありました。

昨日に続いて、元プロ野球選手が高校野球へ指導をする際、教員免許取得し2年間の実務経験が必要となっていましたが、新しい規定は教員免許の有無を問わず5日ほどの研修を受講することによりすぐ指導の現場に立てるというモノになっています。

しかし、実情は現役の高校野球監督の中には賛否両論あり、高野連内でも必ずしも歓迎ということではないようです。
実際、責任の所在を明確にするために球団の推薦状が必要などの規定もあるようです。

ある元プロ野球選手の監督さんは、
「学校との連携や保護者との話し合いなど、教壇に立った経験がなければ解決出来ない問題もいくつもあった」とコメントされていました。
また、有名名門高校の監督さんは、歓迎しながらも同時に懸念を口にされています。

技術がある子に指導が優先してしまい、平等に接することが出来るのか。
特定のチームに偏ったり、獲得合戦で高額のお金が絡んだりしないようにしないといけない。
高度な技術を学べるのはいいことだが、野球だけを教えるのではなく人間力を鍛えなければいけない。

かつてプロ野球で名打撃コーチと言われ落合博満(前中日監督)さんを育てるなど活躍された、高畠導宏さん(享年60歳)は心理学を学ぶには教職課程が最適ということでコーチ業の傍ら、6年かけ通信教育で教員免許を取得され、その後筑紫台高等学校(福岡県)で実際に教壇に立たれ、2年の教員生活を経て高校野球の監督になり甲子園出場を目指していましがその2年の間に体調を崩され夢半ばで逝去されました。

高畠さんは野球部だけでなく、他の部活動や教職員にも大きな影響を残されました。
また病気が発覚し余命僅かという中でも、ご自身が常に生徒に話されていた「気力」を絞り出し教壇に立ち生徒たちに教鞭をふるわれていたとのことでした。

高畠さんがお亡くなりになった後も高畠さんが残された言葉が部活動の部訓として残されるなどされているなどのエピソードを同高校の校長先生がとある月刊誌の取材に対し語らえれていました。

その高畠さんが残された言葉が

「練習練磨の体験」
「フェアプレーの精神」
「友人は一生の宝」
で今でも同校では大切に語り継がれているようです。

今回の規制緩和は、本当に素晴らしいことだと思います。
もしかすると、高畠さんのように志半ばで夢叶えられなかった素晴らしい教育者がいらっしゃったという背景もあるのかもしれません

規制緩和で、若手の選手が引退後指導者になれるということに目が行きがちですが、野村克也前楽天監督や落合博満前中日監督が高校野球で指導することもできるようになります。

高校野球において最も大切なのは野球の技術ではなく、人間性の指導ではないでしょうか。

多くの名選手を生み出してきたプロ野球界の名将が高校野球のユニフォームをまとい、甲子園に出場してくる日がいつかくるのではないかと期待してやみません。

選手の多くが高校野球に恩返ししたいと思っているようですが、引退後すぐ指導者になることを考えずにプロ野球界で名プレーヤーや名将と呼ばれた後高校野球に戻ってきた時こそ、この度の規制緩和の真の価値を感じることが出来るのではないかと思います。