切ない | HEAVEN'S DOOR

切ない

『あなたがよかれと思ってやってることは、人を傷つけてるから』

そんな風に言われて、反論することはできなくて。
ぐらりと、胸の奥のどこかが軋んだ。


あたしにとっては、あたりまえの行為でも。
ありがとうって言ってくれても。

それは嘘なの?
迷惑なの?



もう、どうしていいかわからないよ。
だって、何をしても誰かを傷つけてしまう。
怖くて何もできなくなるよ。


みんなに好かれたいなんて、傲慢なことは言わない。
あたしの勝手な自己満足だって解ってる。

でもせめて、嫌われたくないんだよ。




傷つきたくないなんて。
自己中なだけ。

だから、愛されないんだ。







さっき、電話で。
もう二度と会えなくなるある人が、最後の電話で。
あたしがしたこと、本当に嬉しかったって言ってくれた。
全部、覚えてるって。
ずっと忘れないって。
少し涙声に聞こえたのは、あたしの勝手な思い込みかもしれないけれど。

ねえ、信じていいよね?
間違いばかりじゃなかったよね?




すこし、泣きたい。






ありがとう。