日中国交正常化50周年記念レセプション 林外務大臣挨拶 | アメーバブロク愛読者の 気まま日記

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孔鉉佑 大使閣下、 十倉雅和 日中国交正常化50周年交流促進実行委員長、 福田康夫 実行委員会最高顧問、 二階俊博 同最高顧問、 御来賓・御列席の皆様、 外務大臣の林芳正です。


本日は、日中国交正常化50周年記念レセプションに御招待いただき、ありがとうございます。 まずは、実行委員会の皆様の大変な御努力により、日中国交正常化からちょうど50年に当たる本日、このような記念レセプションが開催されるに至りましたことに対し、心からの感謝と敬意を表したいと思います。 


1972年9月29日、日中両国の偉大な先人達は、大変厳しい国内外の情勢の中で、深い戦略的思考と政治的勇気をもって困難な交渉をまとめ上げ、日中両国は国交正常化を実現しました。 以来、日中関係は、経済、文化、人的交流等の幅広い分野で、着実に進歩を遂げました。両国間の貿易総額は当時の約120倍に増加し、人的往来に至っては、新型コロナウイルス感染症拡大前には1200万人を超えました。


国交正常化後50年間でこのように大きく関係を発展させることは、決して容易な業ではなく、50年前の先人達といえども想像もつかなかったのではないでしょうか。


 この50年の進歩を振り返り、改めて思い起こすのは、国交正常化に大きな役割を果たされた大平正芳元総理が、かつて、「日中両国は一衣帯水にして二千年の歴史的、文化的つながりがあるが、このことのみをもって、両国民が充分な努力なくして理解しあえると安易に考えることは極めて危険なことである」と指摘されたことです。


そして、「体制も違い流儀も異なる日中両国」であるからこそ、なおさら相互理解のための「自覚的努力が厳しく求められる」と強調されました。 


今に至る日中関係は、正に大平元総理が指摘されたような、両国国民のたゆまぬ自覚的な努力がもたらしたものだと考えます。


このことは、新たな50年の入口に立つ我々が決して忘れてはならないことであります。


 現在、日中関係は、様々な可能性と共に、数多くの困難な課題や厳しい懸案にも直面しています。


同時に、日中両国は、地域及び国際社会の平和と繁栄にとって共に重要な責任を有する大国でもあります。 我々は、正に今こそ、50年間という時間の中で培ってきた知恵と経験を大きな拠り所とすることが求められています。


また、今後の50年を見据え、双方の自覚的な努力を通じ、岸田総理と習近平国家主席との間で一致している、建設的かつ安定的な日中関係を構築するという共通の目標の実施に向けて、率直な対話を積み重ねつつ、共に進んでいく必要があります。 


そして、このことが、今に生きる我々が先人達から受け継いだ使命であると同時に、我々の子孫に対する責務でもあると考えます。


 最後になりましたが、本日、国交正常化50周年を迎えるに当たり、改めて、長年にわたり日中関係の発展に御尽力されている各界の関係者の方々に深い敬意を表するとともに、引き続きの御支援、御協力をお願い申し上げます。


 ありがとうございました。


一衣帯水:河川や海峡で分断されているが、それをものともせず、その両岸の関係が非常に深いこと。

河野太郎デジタル大臣のお父上、懐かしい顔が、河野洋平さん(85歳、右端)お元気そうで、久しぶりに見ました。