ある日のアバズレゴキブリ不倫保育士ゆうこと、私の夫のライン。
クソ女『ジュンくんて面白~い!』
夫『ゆうこちゃんこそ面白~い!』
私「ん?何が面白いって?」
以前どこかで書いたが、不倫発覚当時私はこいつらのプリントアウトされたラブラブラインを読む時、順番を狂わせないように気をつけながら、数枚引き抜いて読んでいた。
何故なら、始めから順を追って読んでいたら、どんどんお互いが惹かれ合っていくのを目の当たりにすることになるから。
話を戻す。
クソ女と私の夫が、お互いを面白い人だと言って盛り上がっている。
ふーん、そんなに面白いことを話してるんだ。
じゃあどんな話なのか読んでやろう……と思って、とりあえずこの発言の前のページに目を通す。
「……………………………。ん?夫のどの発言が面白いの?」
もう少し遡って読むものの、何一つ面白い所がない。
「ページが抜けてんのかな?」
いやいや、話はずっとつながっている。
しかし面白いと言われている会話が見つからない。
私は夫に聞いた。
「お互いに“面白い人”って楽しそうに盛り上がってるけど、どこに面白発言があるの?私にはどうしても見つけられない。どこ?どこどこ?ちょっと教えてくれない?」
夫は発覚依頼、このラブラブラインを読み返すことをたいへん嫌がっている。
なんと、「気持ち悪い」のだそうだ。
しかし夫は、しぶしぶもう二度と見たくない、思い出したくもない気持ち悪いラインを読み返す。
私「あった?」
夫「……ない……。別に何も面白い会話なんかしてない……。」
恋をするとこうなるんだね。
女に夫がどんなイケメンに見えていたのか知らないけど、夫には女が、キラキラした超絶美人に見えていたと思われるから。
女は、目の落ちくぼんだ幸薄そうな、鼻は『ハクション大魔王』の壺、笑った口元は浜田雅功そっくりな女なんだけど。
私の友人も言ってた。
「好きになるとさ、なんでも素敵だし、なんでも面白いし、人生バラ色なわけよ。コイツらも、何も面白い会話なんかしてないのに、やり取りしてるだけで楽しくて面白くて天国だったのよ。」
40代半ばで久しぶりに恋をして、全然面白くない話で盛り上がるバカ二人。
だけどこのバカども。
別の日のラインで、私を大爆笑させてくれるのである。