では夫は子どもが好きか?


平日はほとんど子ども達と関わらない夫。

とにかく仕事仕事。

それでも、あすかがまだ小さいうちは、早目に帰宅してお風呂に入れてくれたり、週末になると公園に連れて行って一緒に遊んでくれるような良い父親だった。


しかし夫は、ある時期、職場で酷いパワハラを受けるようになり、鬱病を患った。

「誰にも言って欲しくない。俺の親にも」という夫の意志を尊重し、私は誰にも相談することなく夫を支えることとなった。

父親のことが大好きな、まだ保育園に通うあすかに、「パパがとてもとても疲れちゃってるから、抱っこしてもらうのも、公園に遊びに行くのも、ちょっとお休みしようね」と言った。


夫は病院にも通い、薬を飲み、少しずつ回復した。

そして二番目の子がお腹に宿った。

夫は相変わらず仕事仕事。

それどころかもっと仕事がしたいと言い出した。

私もまだ仕事をしていて、保育園に通うあすかがいて、お腹には赤ちゃん。

家事を夫にもやってもらわなければ、私がもたない。

しかし夫は、「家事をやりたくない。同僚達に家事をやってるヤツなどいない。みんな仕事だけしている。週末は俺が子どもの面倒をみるから、別居してくれ」。


「は?家事がいやだから、別居して週末だけ子どもの面倒をみるだと?あんた、毎日食事するよね?洗い物もするよね?別居先で洗濯はどうすんの?掃除はどうすんの?別居したって生きてる限り家事は付いてくるんだよ!」

女でもいるのかと思ったが、この時は本当に、仕事だけに集中して、以前からやりたいと思っていたことに手を伸ばしたかったようだ。


結局別居はしなかった。

そして二番目の子が生まれた。