2020年代、新型コロナウィルスの蔓延により、

仕事がリモートワークになった。


エンジニア職ということもあり、

在宅での仕事は非常に快適であった。


時間にも体力にも余裕が生まれた。

仕事中に散歩に出かけたり、オンライン対人ゲームのマッチングの間に仕事をしたり、

レンタルスペースで仕事をしたりなど、

活動的だった。


2021年の夏、

椅子に座って仕事をするのが困難な日が出てきた。


座っているだけで、

貧血を起こしたかのような気怠さがあった。

走ったり、階段に登ったりするだけで

息切れをした。

症状がない平気な日もあった。


最初は夏バテかと思った。

暑い季節は苦手だから。


それは秋にも続いた。


机に這いつくばるように仕事をし、

辛い時は、布団の上で休む。

幸い、目を閉じて横になると症状は緩和された。


それでも、布団から起き上がれない時も出てきた。

仕事をサボりたくないのに、

やることがまだあるのに、

布団で寝るしかない。


集中して仕事ができず、深夜にも仕事をした。

寝ながら仕事をするために、ローデスクを買った。

流石にそろそろ病院に行こうと思った。


症状には心当たりがあった。


1.体格に対して首が太かった。


2020年、健康診断で首を触られた時、「甲状腺が腫れている」指摘を受けていた。

特に症状もなかったので、気にしていなかった。


鏡で改めて首を見る。

細身なのに、俯いた時の横皺が首にできている。

顔の輪郭と首だけを見るとデブに見えた。


2.体重が急激に5kg増えた。


3.甲状腺機能亢進症の友達がおり、甲状腺症状の特徴と検査の重要性を聞いていた。


そして2021年9月、ちょうど健康診断があった。

血液検査で甲状腺の検査項目のオプションをつけた。


TSH: 5.720 (基準値:0.50〜5.00)

FT3: 3.22    (基準値:2.30〜400)

FT4: 1.08.   (基準値:0.90〜1.70)


TSHが基準値を超えていた。

甲状腺の専門病院に行こうと決意した。