デビュー35周年を迎えるB’zの稲葉さんへの
ロングインタビューがとても良い。
悩み多き20代の自分にとって、かなり大きな存在だった稲葉さん。
彼の書く歌詞にどれだけ救われ、憧れ、力をもらい、学びを得たことか。
今回語られている内容は、知っていることもあったけど、
本人の声で聴くと解像度がグッと上がるし、
知らなかったことも含めて、より人間性への理解が進んだような気がする。
特に目立つわけでもなく、強い意志があったわけでもない一人の青年が、
ひとりの才能あるパートナーと出会い、ぬるっと始まったB’z。
稲葉さんはしきりに自分のことを「普通の人」と言ってるけど、
たしかにそういう雰囲気は昔からあったように思う。
稲葉さん本人も作詞に苦労したと言ってるけど、
実際、初期の作品の歌詞はなかなかアレで笑、
それでも世に出たということは最初はもっとヤバかったんだろうなと。
歌についても、ポテンシャルは感じるけど・・・というレベルだった。
それが、歌詞も歌唱力もぐんぐん力を付けていって、
しかもそれを長年維持し続けて。
その努力の質と量を想像すると本当に尊敬しかない。
稲葉さんの書く歌詞に登場する人物像と背景はいろいろで、
悩み苦しむ気持ちひとつとっても、闇落ちしている時もあれば、
なんとか出口を見つけようともがいている時もある。
傷ついた誰かを励ましたり、包み込んだりもするし、
欲望をぶちまけたり、情けない部分をさらけ出したりもする。
そして女性に関しては、凛とした芯のあるキャラ設定が多く、
自然と私自身の憧れる女性像にもなっていった。
たぶん、とても内省的な人なんだと思う。
でも、歌っているときは「鎧」のおかげで強気で。
その二面性が多くの人を惹きつけるのかもしれないな。
もちろんあのルックスも大きく影響してるけども。
あと、パッションがないと言ってるけど、
どちらかというと、エゴがあまりないのかなと。
ただ「何が何でもこれでなくちゃダメ」というのはなくても、
自分の中にある本当に望むものは大事にしているようにみえる。
松本さんも同じタイプだからうまくやれてるのかもな。
お互い、相手へのリスペクトもめちゃくちゃあるしな。
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今現在の推しであるトラジャがどうしたら売れるかと日々考えていて、
ちょうど、そういえばデビューした頃のB’zはどうだったっけな
なんて思い出していたところにこのインタビュー。
いろいろ考えさせられた。
ブレイクするまでの期間やきっかけは人それぞれだからなんとも言えないけど、
とりあえず稲葉さんの場合は、出会いと努力が大きい気がするな。
参考情報として(誰のための?)
Wikipediaにデビュー時のエピソードが載っていたので一部抜粋。
●当時のレコード会社は「アルバム発売3枚までにブレイクさせよう」という方針だった
●デビュー1年目は音源を制作してリリースすることで話題を繋いでいこうという戦略
「アルバムを少なくとも2枚出すまで絶対ツアーをやらない」
「ライブハウスからではなく、はじめからホール展開でやっていく」
●2ndアルバム発売後、初の単独ライブを東名阪の3ヵ所で開催
●3rdアルバム発売前に実験的な試みで発表した1stミニ・アルバムがロングセラー
●3rdアルバムがオリコン初登場3位
●それまでアルバムと同時発売していたシングルを単独発売、オリコントップ10入り
●5thシングルで初のオリコン1位
●4thアルバムは初のアルバム1位とミリオンセラーを達成
なるほどね。
曲の力で売れていくってこういうことなんだなぁ。
【追記】
私の記憶では、1stミニ・アルバムBAD COMMUNICATIONが大きいと思う