耕作ドラマ No.62
ブッタプルニマが いよいよ明日に迫ってきた
会場の準備は万端
俺は マフラーも気にせず しない時もあった 中さんチームは 相変わらずババ様に ゲストハウスへ呼んでもらう為 集まって行動していたが お呼びはかからないままだった
スリランカ視察団は 今回ブッタプルニマに参加が許されたらしく
アンマもスリヤも大喜びだった
他の外国人のサニヤシン達は 一切 大ホールの中へは入れなかった 日本人と次回ブッタプルニマを主催するシンガポール人と 2年後に主催するスリランカ人のみが 夕方のダルシャンの後に行われる
大ホールでの 特別バジャンに参加が許されていた
俺は 今回は ババ様の目を見て ごめんなさい を言うのが目的だったが まだ 言えずにいた
もし このまま目を合わす機会が無ければ 遠くからでもいいから ババ様に向かって ごめんなさい と言おうと決めた
昼間は 暇を持て余し 日本人が集まる店へ行って 知った顔のサイセンターの人と スピリチャルな会話をしたが 何故か つまらない話ばかりだった
ババ様依存の話には ウンザリだった 目の前に神の化身が居るのに そのお膝元では 親も居ない子供達が 悲惨な死を迎えて居る
そこには 誰も触れたがらない
最初はババ様を恨んだが 筋違いだった 自分が 子供達に行動で応えなければならないのだ
俺がとった行動は ルールや人の目を無視し 子供達と接して その場しのぎの食べ物を与えるだけだ
この子達のために ボランティア団体立ち上げ 日本から有志を募り 運営して この子達が 安心して暮らせる施設を作る なぁ〜んて事は 一切しなかった 否 出来なかったのだ
所詮 その場凌ぎのお情けしかしなかった
「俺の人生 波乱万丈ではあったが 腹の底から 動かされ 何かをやり遂げたことなんか 無かったなぁ〜 その場凌ぎの行動でやり過ごし ただ 悔やみ 妬んでいただけだったか」そんな思い 考えに頭が乗っ取られ アシュラム圏を当てもなくブラブラ歩いていた
「あぁ〜〜〜あ やることないなぁ〜 ここには 一ヶ月いる予定だしなぁ〜 早めに 汽車を乗り継ぎ ニューデリーへ行こうかなぁ〜」
と言う考えが 日増しに増していた アシュラム圏には 一ヶ月滞在して 飛行機でニューデリーまで飛び カマルの弟の サバルに連絡入れて カマルのニュデリーにある実家に2〜3日世話になり それからサバルとヒマラヤのババジが住む庵まで旅する予定だった
別に飛行機キャンセルして 汽車の旅を楽しんでもいいかなぁ〜と思い始めていた
だが 知らない国 知らない街を探検するには 精神的苦痛は かなり重荷に感じた
そんな事を考えているうちに 精神的苦痛に悩み 振り回されている自分自身に嫌気がさしてきた
2回目のアシュラム
ババ様訪問の旅は ババ様に対して 何の希望やすがりたい気持ちも無かったので 初回来た時より いろんなものが 冷静に見れた
インタビュールームに呼ばれる事を熱望する中さんとその仲間達の事
日本サイセンターの主催と言う事で たくさんの日本人が来ていて
その中で マフラー 決まり事が優先され 同じ日本人同士なのに 心の触れ合いが 蔑ろにされている事
ジュリーは居ないのに アンマだけ 同じアシュラム圏に滞在していて いつでも会いに行けるのに まったく会いに行かなかった事
相変わらず 毎日を必死で生きているストリートチルドレン達の事
「神か? ふふ あっはははははははは〜〜〜〜〜〜」
突然 笑いがこみ上げてきた
外の世界 そこに目まぐるしく現れる 自分以外の存在達
全ては 自分の思い次第 感じ方次第だったのだ
それを客観的に観れるのは 己自身しか居ない 生きるとは それを見続け 結局 人は 己一人だと気付くためのものなのか?
孤独や不安感 恐怖感に悩まされている俺は この精神的苦痛から
一体 何を気付こうとしているのか?
「耕作さぁ〜〜〜ん」 「ん? 誰だ」 振り向くと 飾り付けコーディネーター女史だった
「耕作さんのお陰様で 作業もはかどり 予定より随分早く作業が終わったわ ありがとうございました ニコッ 」
俺は 少し照れた
女史から 昼に最後の打ち合わせの後 労いの会するから来てね と誘われた 何にもする事もなく 暇な俺は 二つ返事で 了承した
昼にアシュラムに行ったら アシュラムの中の一画を使って テーブルが並べられ その上に ご馳走が並んでいた 見ると どれも日本料理だった 漬物 野菜のおしたし豆腐料理まである どうやって手に入れたのか?
デッカイ鍋には みそ汁 ちゃんとカセットコンロまである
どれもベジタリアン料理だったが 目を見張った
「わぁ〜〜〜い 久々の日本料理だぁ〜〜〜」 日本サイセンターの面々は 床に座って お偉いさん達の話を聞いていた
俺は 料理が並べてあるテーブルに釘付けで かったるい話なんぞ聞く気は無かったが こっちこっちと知った顔に呼ばれたので 仕方なく そこへ座った
明日のブッタプルニマについて 長い話は続いた どうやら 北海道のアイヌの人達まで来ているらしく お偉いさんに紹介され ヒゲもじゃの 如何にもアイヌの酋長と言う風貌の人が 挨拶していた
あと 九州の川筋太鼓の人達や 東京では 有名なアーティストや 見たことない歌手も居た
そして 何と前回一緒にプッタパルティーまで旅をした 菅井さんも居た 名もない歌手の人と コラボでハーモニカを演奏するようだ
菅井さんに手を振ったが かなり距離があったからか 俺には気づかなかった
「へぇ〜 かなり凝った出し物を披露するんだなぁ〜 劇団みたいな人達まで居るなぁ〜」
何だか ブッタプルニマどころか アシュラムにも嫌気がさしてきて 早く旅に出ようかと思っていたが 急に明日のブッタプルニマが 楽しみになってきた
さぁ〜 そして長々話しは 終わり メシの時間となった
紙の皿に 料理をてんこ盛りに取り パクついた 久々の日本料理
醤油もポン酢も用意してあった
そして なんと 日本の米を炊いたおにぎりが出てきた もちろん 海苔もちゃんと巻いてある
みそ汁は 何枚お代わりしたのか 忘れるほど飲み おにぎりは 10個は食べた
最後に余ったおにぎりを袋にいっぱいもらった 子供達に 日本のおにぎりを食べさせてやりたかったから
お腹が満腹になり みんなは話込んでいたが 俺は サッサとアシュラムから出て 子供達におにぎりを配りに行った
10人くらいの子供達におにぎりを配り まだ 余っていたので 食べてない子へあげてと 手渡した
子供達 みんな美味しい 美味しいと食べてくれたが なぜか 海苔を食べれない子も居た
ホテルへ戻り 水しか出ないシャワー浴びて ベットに横になったら そのまま眠ってしまった